(ブルームバーグ):中国は2国間貿易の促進に向けて一部品目の関税引き下げで米国と合意したと発表した。米中首脳による歴史的会談を経て、世界2大経済国の関係がさらに安定しつつあることを示した。
トランプ米大統領と中国の習近平国家主席による北京での首脳会談を受け、中国商務省は16日に声明を発表し、2国間の通商協議に関する最新状況を明らかにした。
同省は一部品目に対する関税の相互引き下げを含む一連の措置を中米双方が導入し、農業分野などで2国間貿易を拡大すると説明した。ただ、詳細については現在も両国の交渉チームが協議中だとして、具体的内容は明らかにしなかった。
こうした成果については「対話と協力を通じて問題の解決策を見いだせることを示している」と指摘。これらの詳細は習主席とトランプ大統領の会談に先立ち、韓国で行われた通商協議で話し合われたと説明した。
トランプ大統領は15日、北京訪問を終えた。米大統領による中国訪問は約10年ぶりだった。両首脳は米中関係について前向きな姿勢を打ち出した一方、貿易や台湾、イラン戦争など対立の火種となっている問題についても協議した。
トランプ大統領は、習主席との会談で関税問題は取り上げられなかったとの認識を示していた。
トランプ氏は15日、大統領専用機「エアフォースワン」の機内で記者団に対し、「関税については協議しなかった」と述べ、「中国は多額の関税を支払っているが、議題にはならなかった」と語った。
ブルームバーグ・エコノミクスは15日公表のリポートで、関税率が最終的にどの水準に落ち着くのかは依然として不透明だと指摘。米国が従来の相互関税率を再び適用する方針を実行に移せば、「中国への関税率は約10%上昇し、報復措置を招く可能性がある」と分析した。
中国の声明は、米国製航空機を購入する方針も確認したが、購入機数やメーカー名には言及しなかった。GEエアロスペースのラリー・カルプ最高経営責任者(CEO)とボーイングのケリー・オートバーグCEOは、トランプ大統領に同行して北京での首脳会談に出席し、中国政府当局者と会談した。
トランプ大統領はテレビ番組でのインタビューで、中国が「大型」航空機200機を購入すると述べ、ボーイングもこれを確認した。中国は「737MAX」を最大500機購入すると見込まれていた。
中国はまた、米国産牛肉の輸入認可や、一部の州からの家禽(かきん)輸入に関する問題についても、米側の懸念に積極的に対応する姿勢を示した。ブルームバーグはこれに先立ち、中国が食肉取引の再開に向け、数百カ所の米国産牛肉処理施設に対する輸入認可を更新したと報じていた。
中国商務省は、中米双方が投資・貿易委員会を設置し、懸案事項を協議することで一致したと改めて表明した。グリア米通商代表部(USTR)代表はこれより先、両国が「貿易委員会」の設置について協議しており、少なくとも300億ドル(約4兆7400億円)相当の非重要品目を対象に関税を引き下げることになるとの認識を示していた。
ベッセント米財務長官はその一例として花火を挙げ、「どのような状況でも中国からの輸入が続くような、非常に低価格帯の消費財だ」と述べた。
中国によると、米国は中国産乳製品や水産品に対する自動留め置き措置や中国から米国向け鉢植え植物の輸出、山東省を高病原性鳥インフルエンザが発生していない地域と認定する問題について、中国側の懸念に対応する姿勢を示した。
米食品医薬品局(FDA)は現在、メラミン物質の存在を理由に中国産乳製品を全面的に留め置いているほか、未承認薬物を理由に一部水産品も対象としている。事実上、輸入業者が安全性を証明できなければ、これら製品は輸入を拒否されることを意味する。
原題:China Says to Cut Levies, Expand Farm Trade After Talks With US(抜粋)
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