13日の債券市場で新発20年債利回りが1997年以来の高水準を更新した。米消費者物価指数(CPI)の伸びが予想を上回ったことや、ホルムズ海峡の閉鎖長期化への懸念から米長期金利が上昇した流れを引き継ぎ、債券が売られている。

新発20年債利回りは前日比5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)高い3.495%に上昇した。直近の高水準を付けた1月20日を上回っている。この日は与野党による衆院選での消費減税の主張を背景に財政悪化懸念が強まり、20年債入札が不調に終わったことを受けて金利が急騰した。

当時は日本の金利上昇が米国に波及。ベッセント米財務長官が「日本の経済担当カウンターパートと連絡を取っている。日本側から市場を落ち着かせる発言が出てくることを確信している」と発言。片山さつき財務相も「市場を安定させるためのことはやってきているし、これからもやることは必ず約束できる」と述べ市場の沈静化を促した。

ニッセイアセットマネジメント戦略運用部の三浦英一郎専門部長は「グローバルに金利上昇圧力が強まっていることに加え、原油高対策費の増大による財政拡張懸念も債券売り材料になっている」と指摘。生命保険会社など国内機関投資家の「一部は債券に買い意欲を示しているが、金利上昇の勢いを止めるほどの需要はない」と語る。

介入

来日したベッセント財務長官は12日、高市早苗首相や片山財務相と会談後、為替の過度な変動は望ましくないとの認識を示し、日本の当局と歩調を合わせた。しかし、円の対ドル相場は大型連休中に日本の当局による介入があったにもかかわらず、強い円安圧力にさらされている。

日本の金融当局は介入の有無について直接的なコメントを控えているが、事情に詳しい関係者によると4月30日に介入が行われており、日銀発表の統計を踏まえると、同日から大型連休にかけての介入額は最大10兆円に達したことが示唆される。

円安はインフレで価値が目減りする債券の売り材料となっており、4月に政策金利を据え置いた日本銀行に対し利上げを検討するよう圧力が強まることになる。片山財務相は為替政策についてベッセント財務長官と緊密に連携していると述べた一方、日銀の議論についてはコメントを控えた。

20年債は期間の長い金融商品を販売する生命保険会社など機関投資家に加え、長く続いた日本銀行の超低金利政策の下、銀行など金融機関も投資対象にしてきた。しかし、金融政策の正常化が進む中、急速な金利上昇(債券価格の下落)が進み、国内投資家の多くは保有債券の含み損を抱え積極的な投資を手控えている。代わりに存在感を示しているのが海外投資家で、超長期金利の動向に対する海外の関心が高まっている。

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