これまで上昇を続けてきた半導体関連株が12日、大きく値を崩し、年内有数の下げとなった。好調だった銘柄の一部で、流れが反転した。

ブロードコム、インテル、マイクロン・テクノロジーはいずれも、S&P500種株価指数やハイテク株中心のナスダック100指数の構成銘柄の中で下げ幅上位に入った。今年に入って60%超上昇しているフィラデルフィア半導体株指数(SOX)はこの日、一時6.8%安と、1年超で最大の下げを記録。その後、下げ幅を縮めたものの、終値は3%安だった。

アイアンサイズ・マクロエコノミクスのマネジングパートナー、バリー・ナップ氏は「下げのペースが非常に速く、投資家を不安にさせた。ここまで上昇した後に持ち高を減らすのは、妥当なリスク管理だ」と指摘。「業績見通しが鈍化するような根本的な要因は見当たらない」と話す。

半導体株の上昇は、人工知能(AI)インフラへの旺盛な投資に支えられている。演算用やメモリー用などの半導体はそうしたインフラの中核を担う。2026年にインテルの株価は227%上昇し、マイクロンも169%上昇しており、いずれもS&P500種の上昇率上位6銘柄に入っている。

サスケハナ・インターナショナル・グループのデリバティブ戦略共同責任者クリス・マーフィー氏は「半導体株の歴史的な上昇が永遠に続くことはない」とする一方、「記録的な上昇の後、今回の売りはむしろ遅すぎたほどだが、FOMO(乗り遅れ恐怖症)が根強く、調整は短期間にとどまる可能性が高い」との見方を示した。

下落続くとの見方も

一方、下げの継続を見込む向きもある。SOXの逆方向に3倍の運用成果を目指す上場投資信託(ETF)「ディレクション・デイリー・セミコンダクターズ・ベア3X ETF(SOXS)」は9.2%上昇。半導体株の下落に賭ける同ETFのコールオプションは12日午後に29万2000枚に急増した。

SLCマネジメントのマネジングディレクター、デック・マラーキー氏は「下げは幅広い銘柄に及び、今週の米中協議を前に利益確定売りが出ている可能性が高い」と指摘。「半導体は米中協議の焦点となっており、持ち高を減らしておけば、会合後の値動きに備える余力を確保できる」と述べた。

この日はSOXのほぼすべての構成銘柄が下落し、クアルコムが12%安と最も下げた。唯一上昇したのは、今年に入って同業他社に出遅れているエヌビディア。同社は来週、決算発表を控える。

BTIGのチーフマーケットテクニシャン、ジョナサン・クリンスキー氏は12日の顧客向けリポートで「ここ数週間に確認されたテクノロジー・半導体・AI株の放物線的な上昇に対し、同程度の反動が見られるだろう」と指摘。過熱感の強い相場の勢いで、上昇は行き過ぎの様相を呈しており、SOXは約20%下落する可能性があると警告した。

強気姿勢根強く

もっとも、ウォール街では強気の見方が根強い。AI関連投資が市場にあふれる中、これら銘柄のファンダメンタルズは依然として強固との見方だ。

ウェイブ・キャピタル・マネジメントのチーフストラテジスト、リース・ウィリアムズ氏は「強気派が主導権を握っている状況に変わりはない」とし、「投資先が市場全体に広がるか、他に魅力的な投資対象が現れない限り、この分野への資金流入は続くだろう」と分析した。

原題:Chip Stocks Drag Market Lower in Worrying Sign for Momentum Bet(抜粋)

(チャートと6段落目以降を追加して更新します)

--取材協力:Carmen Reinicke、Jess Menton.

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