米パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のストラテジスト、ロトフィ・カルイ氏は、1兆8000億ドル(約283兆円)規模のプライベートクレジット市場について、一段と頻繁に資産を時価評価しても、透明性や正確性の向上にはほとんどつながらないとの見解を示した。

カルイ氏は11日の顧客向けリポートで、「資産を迅速かつまとまった規模で、基礎的な価値を反映した価格で売買できる能力として、流動性を高める取り組みは歓迎すべき進展だ」と指摘した。

ただ、「真の価格発見の欠如を含む市場固有の構造的制約に対処しない限り、こうした取り組みは流動性の実態を改善することなく、流動性の『認識』を高めるだけにとどまるだろう」と論評した。

プライベートクレジット市場では通常、資産の売買が活発に行われないが、アポロ・グローバル・マネジメントは、同市場で流動性と価格の透明性の向上に向けた取り組みを強化している。同社は先週、9月末までに8300億ドル超のクレジット資産を日次で価格評価する方針を示した。

カルイ氏はリポートで、プライベートクレジットのポートフォリオについての日次価格評価を巡る議論は、狭い会計上の問題から、分散化し陳腐化した評価額に対する是正案に進展してきたとコメントした。

早い段階からプライベートクレジット業界に批判的なピムコは、直接融資市場のリスクについて警鐘を鳴らすとともに、プライベートクレジットに支えられる企業に潜む問題を探る投資姿勢を取っている。

カルイ氏は「複数の事業開発会社(BDC)のポートフォリオで保有されるローンの価格評価のばらつきは、最近の数四半期で急速に拡大している」と指摘。昨年末時点では「同一の金融商品でも、評価額は平均で約5ポイントの差があった」とし、「こうしたギャップは、同一資産を巡る公正価値の決定の考え方と一致し難い」とした。

原題:Pimco Scorns Daily Marks on Private Assets That Apollo Heralded(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.