ソフトバンクは11日、2030年度までの中期経営計画を公表し、営業利益1兆7000億円、純利益7000億円を掲げた。これまでの5年間で構築した次世代社会インフラを基盤に、人工知能(AI)の社会実装を本格化させる。

営業利益は年平均10%成長を見込み、継続的な最高益更新を目指す。株主還元を強化する方針を示し、今年度は増配を実施するとともに、今後5年間の継続的な増配を掲げた。純利益6000億円で1株あたり9円、同7000億円で同10円程度を目安としている。

業績が上振れした場合には追加の株主還元も検討する。宮川潤一社長は説明会で「7000億円は必ず達成するという前提で設定した数字」と述べ、8000億円規模に達した場合には「配当11円程度も視野に入る」との考えを示した。

宮川社長(25年7月)

また、今後3年間で約3.4兆円の営業キャッシュフローを見込み、1兆円規模の戦略投資を実施する。財務規律を維持しつつ、成長投資と株主還元の両立を図る。

このうち、3000億円は堺・苫小牧のデータセンターや次世代型バッテリー製造ラインに充てる。残る約7000億円については、AIとエネルギーを融合した次世代産業基盤の拡張や、M&Aなどに柔軟に振り向ける方針だ。宮川社長は「現時点で決まっているのは3000億円まで」と説明。画像処理半導体(GPU)やメモリーなどの投資については個別案件ごとに判断するとした。

同社は同日、国産バッテリー事業への参入も発表した。大阪府堺市の工場跡地で2027年度からバッテリーセルと蓄電システムの製造を開始する計画。国内需要を起点に事業を拡大し、将来的には海外展開も視野に入れる。宮川社長は「数千億円単位の売上規模にしていく」と述べ、外貨を稼ぐ新たな収益源として育成する考えを示した。

--取材協力:Mayumi Negishi.

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