(ブルームバーグ):米国など主要7カ国(G7)の金融当局は今週の会合で、金利を据え置く公算が大きい。エネルギー高がインフレを再燃させる兆候に神経をとがらせながら、状況を見極める構えだ。
米と日本、カナダ、英国、欧州で今週予定される政策決定会合では、全般的に金利が据え置かれるとの見方が広がっている。各中銀はイラン戦争による影響を強く警戒し続けるとみられる。
一連の結果は、金融当局が必要なら行動する用意があることを改めて強く示すものとなる可能性がある。こうした姿勢となれば、2022年の前回のエネルギーショック初期に多くの当局者がインフレ急進を一時的とみていた当時の楽観的な反応とは対照的だ。
日本銀行が28日に先陣を切る。中東情勢による経済・物価への影響が不透明な状況を踏まえ、政策金利を0.75%程度に据え置く公算が大きい。
カナダ銀行と米金融当局は29日、いずれも様子見姿勢を維持するとエコノミストや投資家は予想している。イングランド銀行と欧州中央銀行も30日に同様のメッセージを打ち出す可能性が高い。
各国・地域とも国内・域内の動向が鍵を握る一方で、世界のエネルギー供給の要衝ホルムズ海峡の情勢も、金融政策の行方を左右する可能性がある。
ブルームバーグ・エコノミクス(BE)のエステル・オウ氏はリポートで、「米イラン情勢の緊張が続き、変動も大きい中で、今週は米連邦準備制度、ECB、イングランド銀行、日銀、カナダ銀行などが政策金利を据え置く公算が大きい。米金融当局は第4四半期まで金利を維持する一方、ECBと英中銀は利上げの選択肢を残すとわれわれは見込んでいる」と指摘した。
米国では、25年後半の政府閉鎖に伴う落ち込みからの反動で、経済は1-3月(第1四半期)に持ち直した可能性が高い。
30日に発表される1-3月の国内総生産(GDP)速報値は、前期比年率2.2%増加するとエコノミストは予想している。旺盛な設備投資が押し上げ要因となる一方、個人消費の伸びはやや鈍化する見通しだ。

同じく30日に発表される月次統計では、イラン戦争が支出やインフレに与えた初期的な影響が示される見込みだ。
インフレ調整後の実質個人消費支出(PCE)は、3月に前月からやや回復すると予想されている。また、PCE総合価格指数は前年同月比で23年以来の高い伸びとなる可能性がある。
食品とエネルギーを除くコア価格指数も、前年同月比の伸びが加速した公算が大きい。
こうしたインフレ環境に加え、労働市場と経済に大幅な弱まりの兆しが乏しいことから、米金融当局は金利を据え置くとの見方が多い。
BEのアナ・ウォン、スチュアート・ポール、エリザ・ウィンガー、クリス・コリンズ、トロイ・デュリーの各エコノミストはリポートで、「イラン戦争によるインフレへの影響はFRBが重視する物価指標に表れる見通しで、インフレ期待が不安定化する兆候にFRBは警戒を強めるだろう。現時点では、期待は安定しているとみられる」と分析した。
原題:Fed Set to Lead Uneasy G-7 With Rates Kept on Hold: Eco Week(抜粋)
--取材協力:Swati Pandey、Laura Dhillon Kane、Vince Golle、Monique Vanek、Robert Jameson、Mark Evans.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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