イラン産原油を積載した米制裁対象の超大型タンカーが24日、ホルムズ海峡の通過を試みているもようだ。ただ、同海峡の通航は事実上停止状態にある。

約200万バレルの原油をカーグ島から積み込んだ「Yuri」は、数日間にわたり位置情報の発信を停止した後、今週にシリー島沖で船舶追跡プラットフォームのケプラーとボルテクサに再び確認された。同タンカーは23日遅くにホルムズ海峡に向けて航行を開始し、すでにララク島を通過している。

この超大型原油タンカー(VLCC)の動きは、ホルムズ海峡の封鎖維持に対する米国側の意思をイランが引き続き試そうとしていることを示唆している。米中央軍はSNSへの投稿で、封鎖開始以降33隻を進路変更させたと明らかにした。

米国の制裁対象となっている「Yuri」がホルムズ海峡の通過を試みているもよう

イラン側も、商船への発砲や少なくとも2隻の拿捕(だほ)を通じてホルムズ海峡支配の強化を図っている。双方による封鎖の影響で、通航の試みは急減している。

イランに食料を輸送したばら積み船は23日、Yuriの近くでホルムズ海峡に向けて航行している様子が確認されたが、その後海峡内でUターンし、現在はペルシャ湾内に戻っている。その数時間前には、ホルムズ海峡に面するイランの港湾都市バンダル・アッバスを出港したコンテナ船が、オマーン湾へ南下している様子が確認された。同船は4日前に海峡に入っていた。

Yuriは2024年、イランの石油輸出に関与したとして米国の制裁対象に指定された。海事データベース「Equasis」には、同船の運航会社・所有者の連絡先は掲載されていない。

一方、別の米制裁対象の超大型タンカーも、シンガポール近郊のマラッカ海峡で追跡プラットフォーム上に再び姿を現した。原油を積載しているが、明確な目的地は示していない。イラン船籍の「Helm」は3月下旬にカーグ島で積み込みを行い、トランスポンダーを停止した状態で4月初めにホルムズ海峡を通過したと推定されている。ブルームバーグ・ニュースは、このタンカーが米国による今月13日の封鎖開始前にオマーン湾を出たかどうかを直ちには確認できなかった。

原題:US-Sanctioned Supertanker With Iranian Oil Tries Hormuz Transit(抜粋)

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