(ブルームバーグ):原油相場はアジア時間24日の取引で横ばい。米国とイランの協議を巡る不透明感により、ペルシャ湾からのエネルギー供給の回復がさらに遅れるとの懸念などを背景に前日まで4日続伸していた。
北海ブレント先物は1バレル=105ドル前後で推移。週間では約17%高となる勢い。米ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は96ドル近辺で推移している。
事情に詳しい複数の当局者によると、トランプ米大統領による「トゥルース・ソーシャル」への投稿や、対イラン海上封鎖を継続する決定が、パキスタンなどの仲介国を通じた交渉に悪影響を及ぼしている。

米国とイスラエルによる対イラン軍事作戦は2月末に始まった。戦争はエネルギー市場を揺るがし続けており、ホルムズ海峡が事実上封鎖されていることで、ペルシャ湾の主要な産油国からの供給フローが急減。和平交渉の停滞、激しい言葉の応酬、増大する軍事的脅威に対する新たな懸念が、原油価格に地政学的プレミアムを与えている。
戦略国際問題研究所(CSIS)の中東プログラムのディレクター、モナ・ヤクービアン氏は、「この状況が長引くほど、紛争による混乱の影響が、数カ月あるいはそれ以上にわたって尾を引くことが明白になる」と指摘。「おそらく、この混乱による影響は非常に大きく、否定しようのないものであり、先物市場が供給の逼迫(ひっぱく)という現実と、それが現物市場に対し何を意味するのかということにようやく追いつきつつあるのだろう」と語った。
トランプ大統領が23日、ホルムズ海峡で機雷を敷設する船舶を撃沈するよう海軍に命じたことを受け、23日に原油先物は上昇。米軍はインド洋で、イラン産原油を積載した制裁対象の超大型タンカーに乗り込んだ。
ホルムズ海峡の船舶通航は依然としてほぼ停止したままであり、イラン関連船舶の動きが時折見られる程度にとどまっている。
米国とイランによる協議を再開させようとする取り組みは、イランの核能力やイスラエルによるレバノン攻撃など、他のいくつかの主要な問題で行き詰まったままだ。トランプ氏はソーシャルメディアへの投稿で、イスラエルとレバノンが停戦を3週間延長すると表明した。
サクソ・マーケッツのチーフ投資ストラテジスト、チャル・チャナナ氏は「原油上昇の主因は、地政学的リスクプレミアムだけでなく現物供給のショックだ」と指摘。「戦争リスクは限界的には後退しつつあるかもしれないが、供給の途絶リスクは解消していない」と述べた。
ブレント6月限は日本時間午後2時43分現在、横ばいの1バレル=105.16ドル。WTI先物6月限はほぼ変わらずの95.79ドル。
原題:Oil Holds Gains as Iran Talks Impasse Adds to Uncertainty(抜粋)
--取材協力:Charles Gorrivan.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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