(ブルームバーグ):ホルムズ海峡を経由しない代替ルートを通ったサウジアラビア産原油がマレーシア沖で積み替えられ、日本に向かっていることが分かった。
ブルームバーグがまとめた船舶追跡データによると、エジプト北部のシディ・ケリル港で3月下旬に超大型タンカー(VLCC)「Nafees」に積まれた約140万バレルのサウジアラビア産「アラビアンライト原油」が、19日までにマレーシア南西沖で別のVLCC「Setagawa」に積み替えられた。Setagawaは今月末にも名古屋港に到着する予定となっている。
日本の石油元売り大手の出光興産の海運子会社、出光タンカーのウェブサイトによると、Setagawaは同社が定期用船している。また、出光は仕向け地となっている名古屋港の近くに愛知製油所(処理能力は日量16万3000バレル)と四日市製油所(日量25万5000バレル)の2つの製油所を運営している。
出光の広報担当者はコメントを控えた。
イラン戦争の影響でエネルギー供給危機に対する懸念が高まる中、各国は代替調達を急いでいる。日本の買い手の間では、ホルムズ海峡を通らないルートで出荷された中東産原油を、安全な海域での船舶間の積み替え(Ship-to-Ship, またはSTS)を活用して調達する動きが広がっている。
また、中には原油をVLCCに積載できる量の上限まで積まずに日本に向かうタンカーもあり、経済性よりも量の確保を優先する姿勢が浮き彫りとなっている。今回のNafeesもVLCCが満載した状態では通れないスエズ運河を経由しており、Setagawaが受け取った原油はVLCCの積載可能な約200万バレルを大きく下回っている。
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