イラン情勢を受け価格が高騰したナフサ。これを原料とする化学繊維について、業界団体は会見で製品への価格転嫁を訴えました。生活にどのような影響が今後出てくるのでしょうか。

日本化学繊維協会 内川哲茂 会長
「我々も、もう立ち行かない」

きょう、会見を行ったのは、服などの素材メーカーで組織する日本化学繊維協会。原油高の影響について…

日本化学繊維協会 内川哲茂 会長
「自助努力をしっかりしたうえで(コストを)吸収できない部分については、お客さま、川下の皆さんにご負担いただくことになるだろう」

原油高の影響で、衣類に使われる「ポリエステル」は20%ほど値上がりし、布などの加工コストも15%から20%上昇するとの見方も。コスト増の一部は、価格に上乗せせざるを得ないといいます。

一方、コンビニ大手のローソンでは様々なコストカットを摸索しています。

ローソン 竹増貞信 社長
「あらゆる包材をいま見直して、より薄く。とにかくプラスチックに関わる使用量を減らしていきたい」

弁当の帯を小さくしたり、コーヒーの蓋を紙製に変えたりするなどの“脱プラ”に向けた工夫を検討していて、「価格転嫁は抑えたい」としています。

政府は、プラスチックの原料となる石油製品のナフサ自体は「必要な量は供給できている」と説明していますが、ホルムズ海峡の安全な航行ができないままでは今後の石油の安定供給に不安が残ります。

今もペルシャ湾内に取り残されている42隻の日本関連の船。

「船にもよりますけど、かなりいっぱい積めるので」

こちらは、ペルシャ湾内にある港の状況をまとめた表。補給可能な物資の種類やその条件、これまでの補給実績などが書かれています。

日本船主協会 篠原康弘 理事長
「船は危険物を積んでいて、いつでも動かせる状態にしないといけない。必要な資格者が、必要な人数乗っていないといけない」

船員たちは長期間待機を余儀なくされ、下船することもできず「ギリギリの状況」だとしています。

日本船主協会 篠原康弘 理事長
「(船員にとって)先が見通せない環境になっていると思います。安全なルート指定、攻撃の停止、機雷の不存在の確認。やはりこの三つがきちんと揃ってからでないと動き出せないと思う」

タンカーがホルムズ海峡を安全に航行できる日は来るのか。今の原油高が続くと、国民生活への影響がさらに出てきます。

原油価格の高止まりが長期化した場合、「価格転嫁を行う」とした企業は実に6割以上にものぼります。そして、「値上げ」に反映されるのは「1か月から3か月以内」とする企業が半数を超えています。

調査した会社は「企業は値上げとコスト削減の両面で対応を迫られている」としていて、原油高によるコスト上昇の波は、徐々に私たちの生活に影響を及ぼしてくることになりそうです。