(ブルームバーグ):ソフトウエアメーカーの米オラクルは、フランスの電力設備メーカー、シュナイダーエレクトリックで幹部を務めたヒラリー・マクソン氏を最高財務責任者(CFO)に起用した。大規模なデータセンター開発計画とそれに伴う多額の資金需要への対応のかじ取りを担うことになる。
オラクルは、「この機会を捉えるには、資本配分と供給能力の確保、イノベーションの推進、収益性の高い経常収益の創出において効率的なアプローチが必要だ」と、マクソン氏の起用を発表した6日の資料で説明した。
この人事は即日実施され、マクソン氏は2人の最高経営責任者(CEO)のうちの1人であるクレイ・マグワイク氏の直属となる。
創業約40年のオラクルは、クラウドインフラの有力企業へと変革を遂げている。「ChatGPT」を開発したOpenAIやメタ・プラットフォームズといった顧客を抱え、人工知能(AI)インフラの構築に数百億ドルを投じている。
オラクルは、かつては社名と同じ名前のデータベースソフトで最もよく知られていたが、現在ではAIモデルの訓練や運用に欠かせないデータセンターの提供で成功を収めている。
こうした大規模計画の実現に向け、同社には前例のない規模の財務運営が求められている。ウォール街では、データセンター開発の規模の大きさから、2030年まで同社のフリーキャッシュフローはマイナスになると予測されている。
同社は今年、負債と株式を組み合わせて最大500億ドル(約8兆円)を調達する方針を示している。過去最大規模の再編計画にも着手しており、数千人規模の削減につながる見込みだ。
マクソン氏は2017年にシュナイダーエレクトリックに入社。執行副社長兼CFOを務めた。
ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、アヌラグ・ラナ氏は、製造業からCFOを選んだことは同社のAIインフラ構築の重要性を浮き彫りにするものであり、「成長がデータベースやアプリケーションではなく、『オラクル・クラウド』インフラ事業にあることを示唆している」と6日のリポートで記した。
同社株は、インフラ計画の収益性や物流面での複雑さへの懸念に加え、AIバブルへの広範な不安もあって、昨年9月のピークから半値以下に下げている。
原題:Oracle Taps New CFO to Navigate Data Center Building Spree (2)(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.