(ブルームバーグ):トランプ米大統領がイランのエネルギー施設攻撃までの期限を延長したことを受けて、ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物は26日の時間外取引で一時下げに転じた。北海ブレントも1バレル=103ドル近くまで上げを縮小した。
ただ、その後はWTIは94ドル近辺、北海ブレントは約107ドルと、期限延長発表前の水準まで値を戻している。

この日は、トランプ氏がイランとの停戦協議を巡って相反するメッセージを発し、市場では早期戦闘終結への期待が後退。ブレント原油は5.7%上昇し、1バレル=108ドルをやや上回る水準で通常取引を終了した。WTIも4.6%上昇した。
トランプ氏は朝方、「イランは手遅れになる前に、早急に真剣に取り組むべきだ。一度起きてしまえば後戻りはできず、事態は悲惨なものになるだろう!」と自身のソーシャルメディアに投稿。軍事行動を一段と強化する構えを示した。
その後のホワイトハウスでの閣議では、イランは「ひどい戦い方をするが、交渉は非常にうまく、合意をまとめようと懇願している」と述べたうえで、「それを実現できるかは分からない。われわれがそれに前向きかも分からない」と続けた。
午前の取引では、米国が紅海の入り口であるバブ・エル・マンデブ海峡の船舶航行について、イエメンの親イラン武装組織フーシ派による攻撃のリスクがあると警告し、原油相場は上値を伸ばす場面があった。
エネルギー海上輸送の要衝であるホルムズ海峡が事実上の封鎖状態にある中で、同海峡は数少ない代替航路の一つとなっている。
一方、イランが米国の15項目の停戦案に対し、仲介者を通じて25日夜から26日朝にかけて正式に回答したと伝わると、原油相場は上げを削る場面もあった。
市場参加者の主な焦点は依然としてホルムズ海峡にある。ペルシャ湾と世界の市場を結ぶこの要衝を通過する船舶の動きは細っている。イランの保護の下で航行を求める船舶には、イスラム革命防衛隊(IRGC)の許可を得るため、乗組員や貨物の一覧、航海の詳細提出が求められている。
米外交政策研究所のプレジデント、アーロン・スタイン氏は「イランは海峡を支配している。トランプ氏はその海峡を開放しておく必要がある」と指摘。「それは合意によっても強制によっても可能だ。トランプ氏は両方を試みている。つまりいつもの展開だ。トレーダーが今後の動きを見極めようとする中で、価格は上下に振れることになる」と語った。
原題:Oil Rallies on Mixed Signals Over Ceasefire Talks With Iran(抜粋)
(最新の動きを追加して更新します)
--取材協力:Charles Gorrivan、John Deane.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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