トランプ米政権は、第82空挺(くうてい)師団の兵士約2000人を中東に派遣するよう命じた。事情に詳しい関係者が明らかにした。ホワイトハウスは、イランによるホルムズ海峡の事実上の封鎖を緩和するための対応策を検討している。

関係者によれば、口頭での命令は、約2個の大隊と支援部隊を対象とするものだという。これにより、今後数日で到着見込みの約5000人規模の海兵遠征部隊2個部隊に戦力が追加される。計画は未公表だとして関係者は匿名を条件に語った。

政権当局者は部隊の具体的任務を明らかにしていないが、各種支援任務に就くほか、地上攻撃の先遣部隊となる可能性もある。イランのエネルギー輸出の大半を扱うカーグ島の掌握や、イラン沿岸部の占拠、核物質の確保作戦への参加などのシナリオが想定されている。

第82空挺師団の陸軍空挺兵らの再入隊式(6月12日)

ホワイトハウスのケリー報道官は声明で「部隊展開に関する発表はすべて国防総省から行われる」と述べ、「これまでも述べている通り、トランプ大統領は常にあらゆる軍事的選択肢を有している」とした。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)はこれに先立ち、第82空挺師団から約3000人規模の部隊が派遣されると報道。FOXニュースは、同師団のテグトマイヤー少将が司令部要員とともに派遣を命じられたと伝えた。

対イラン戦争における地上部隊派遣の可能性は事態を一段とエスカレートさせる恐れがある。

24日午後には報道を受けて株価が下落し、原油価格は上昇した。その後、イランとの協議の可能性に関するトランプ氏の発言を受け、株価は安値から持ち直した。

ノースカロライナ州フォートブラッグに駐屯する第82空挺師団は、世界のどこへでも18時間以内に展開できるよう設計・訓練された精鋭の即応部隊だ。奇襲作戦の実施や飛行場などの重要拠点の確保を任務としている。

トランプ大統領は、重要なホルムズ海峡を巡ってイランに圧力をかけるため、同国の石油輸出拠点であるカーグ島を掌握する可能性を排除していない。米国はすでに海兵遠征部隊2個部隊を同地域に派遣しており、さらに航空機や艦船の到着が続いている。

原題:US Set to Deploy 2,000 Troops From 82nd Airborne to Middle East(抜粋)

--取材協力:Courtney Subramanian.

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