原油相場は週間ベースで再び上昇となる見通しだ。中東での紛争が続き、ホルムズ海峡も事実上封鎖されるなかで、アナリストは危機が一段と深刻化する恐れを警告する。

北海ブレント原油は1バレル当たり109ドル付近。週間では約6%上昇している。前日は2022年半ば以来の高値で取引を終了した。対イラン戦争が始まって以降、原油価格は1日当たり平均10ドル余り変動している。エネルギー施設への攻撃によってボラティリティーは一段と高まっている。

イスラエルのネタニヤフ首相は、イランのエネルギー施設へのさらなる攻撃は控えると表明したが、イランはペルシャ湾岸諸国への攻撃を続けている。今週、イランのサウスパース・ガス田が攻撃を受け、それに対して域内の主要施設に反撃が加えられると、原油と欧州の天然ガス価格は急騰した。

ホルムズ海峡のほぼ完全な封鎖が同地域からの出荷を妨げており、ブレント原油は今月に入り50%近く上昇。米国の指標であるニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)の上昇ペースを上回っている。

コンサルタント会社FGEネクサントECAのアナリストは「今週の主な要因は、紛争の規模が、輸送・物流危機から中東のエネルギーインフラへの直接攻撃へと拡大したことだ」と指摘。「現状が続けば、原油市場は引き続き強い警戒感に包まれ、価格は下落より上昇に向かう可能性が高いだろう」とみている。

ブレント5月限はロンドン時間午前11時04分現在、0.4%高の1バレル=109.06ドル。WTI5月限はほぼ変わらずの95.18ドルとなっている。

トランプ米大統領は19日に高市早苗首相とホワイトハウスで会談した際、「もっと悪くなる可能性もあったと思っていた。それほど悪くはない。もうすぐ終わるだろう」と語り、最近の原油高騰を深刻に受け止めていないような態度を見せた。

戦略備蓄の放出を含む米国の取り組みにより、ブレントに対するWTIのディスカウントは約14ドルに拡大している。

ベッセント米財務長官は、イラン政権はおそらく内部崩壊するだろうとの見解を示した。また、湾岸での戦争によって引き起こされたエネルギー価格急騰を抑えるため、米国はイラン産原油への制裁解除を検討しており、国家備蓄を単独で放出することも検討する可能性があると述べた。

バンス副大統領と石油業界幹部との会談後にトランプ政権当局者が19日に明らかにしたところによると、ホワイトハウスは石油・ガスの輸出禁止を計画していない。業界側は、そのような措置は生産者を苦しめるだけだと警告していた。

原題:Oil Set for Another Weekly Surge as Middle East War Drags On

(抜粋)

--取材協力:Charles Gorrivan.

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