(ブルームバーグ):シンガポールの人員削減数が、1-3月(第1四半期)に約3年ぶりの高水準となった。経済の先行き不透明感が強まる中、企業が事業再編を進めていることが背景にある。
人材開発省が15日公表した報告書によると、1-3月期の解雇者数は3830人と、前四半期の3690人から増加。4110人を記録した2023年7-9月(第3四半期)以来の高水準だ。
報告書によると、事業再編やリストラが依然として人員削減の主な要因。製造業や金融・保険業、専門サービス業などの分野で解雇が増加しているという。

解雇者数増加の背景には、先行きに対する企業の慎重姿勢がある。4月に業界団体が実施した調査では、シンガポール企業の過半数が人件費上昇を懸念していると回答。シンガポール通貨庁(MAS、中央銀行)は、不確実性の高まりにより今年、労働需要が鈍化する可能性があると警告していた。
シー傘下のショピーやメタ・プラットフォームズなどはここ数カ月、事業体制の見直しや人工知能(AI)などの新たな優先事項への支出シフトを進める中で、人員削減を発表している。
もっとも、シンガポールの労働市場全体は引き続き底堅さを維持している。報告書によると、失業率は2%で横ばいだったのに対し、解雇された人のうち6カ月以内に再就職した割合は60.7%と前四半期を上回った。3月末時点の求人数は7万3300件で、失業者の数を上回っていた。
原題:Singapore Layoffs Are Near Three-Year High as Firms Restructure(抜粋)
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