(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)の政策当局者は、イラン戦争の余波によりインフレ率が2%の目標値を大幅に上回った場合、4月の次回政策委員会会合で、すぐに利上げに踏み切る用意があるという。事情に詳しい関係者が明かした。
匿名を希望する関係者は、まだ何も決定されておらず、より遅い時期の利上げが適切な可能性はあるとしたうえで、二次的な影響の兆候といった要因により、4月29-30日の会合で、利上げに向けた動きが起きる可能性があるとしている。
ただ、4月の会合では最新の四半期経済予測が示されないため、一部の当局者が踏み切りを躊躇する可能性がある。このため、複数の関係者が、利上げには6月の方がより現実的な時期だとの見方を示した。
ECBの広報はコメントを控えた。
ECBは19日の政策委員会会合で、予想通り預金金利を2%に据え置いた。ラガルド総裁は記者会見で、自身と政策委員らが、中東の戦争で増大している脅威に、対処する態勢が整っていると述べた。
短期金融市場は、中東地域での戦争によりエネルギーの供給ルートの広範な混乱が続き、コストの上昇が懸念される中、ECBが対応に追い込まれるとみている。市場は今年、2度にわたる0.25ポイントの利上げを完全に織り込んでおり、3回目の利上げの可能性についても約50%と予想している。
イラン戦争を考慮に入れた、11日までのデータに基づくECBの新たな四半期経済見通しでは、2026年のインフレ率を2.6%と示しており、目標の2%を大幅に上回る水準だ。
ECBによると、イラン情勢の深刻なシナリオでは、物価上昇率は2027年1-3月期(第1四半期)に6.3%でピークに達し、2026年には一時的な景気後退に陥る可能性があるという。
ECBは、こうした可能性について、金融・財政政策による対応がなされないことを前提とし、2026年後半まで続く深刻なエネルギー供給の混乱や、エネルギーインフラのさらなる大規模な破壊などが要因となって生じるとしている。
原題:ECB Officials See Possibility of Rate Hike at April Meeting(抜粋)
--取材協力:Alexander Weber.
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