(ブルームバーグ):三井住友銀行(SMBC)は、約15億ドル(約2400億円)のサウジアラビア融資案件に加わる意向のアジアの銀行に対し、参加の再確認を求めている。異例の措置であり、イランでの戦争が地域融資に及ぼすリスクを浮き彫りにしている。
SMBCは、今回の戦争直前にサウジ電力会社向けシンジケートファシリティーのマーケティングを開始。アジアの銀行を中心に働きかけていたと、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。3月31日がコミットメントの締め切りとなっている。こうした期限は通常柔軟に扱われるものの、この案件を主導している同行は厳しい立場にある。
協議が非公開であることを理由に匿名を条件に語った関係者によれば、SMBCは先週以降、すでに内部承認を得ていた参加予定行に連絡を取り始め、引き続き参加の意向があるかを確認しているという。これら銀行がどのように返答したかは不明だ。
イラン戦争が地域融資戦略の見直しを迫る中で、サウジ電力会社の案件は、アジアの銀行の中東へのエクスポージャーに対する意欲の試金石となりそうだ。中国の複数の金融機関がすでに同地域へのエクスポージャーを縮小しており、大手銀の一行は二国間融資の引き出しを制限する異例の措置を取った。シンガポールなどの銀行も、パイプライン案件や既存の湾岸地域へのエクスポージャーの再評価を行っている。
サウジ電力会社向け融資の参加が不足した場合、SMBCは融資の大部分を自ら引き受けることを余儀なくされる可能性があり、バランスシートに負担がかかる恐れがある。
SMBCとサウジ電力会社にコメントを求めたが、いずれも返答していない。
戦争が始まる前、アジアの銀行、とりわけ中国の金融機関は、国内の取引低迷と激化する価格競争の中で、中東融資を2026年の主要なけん引役と位置づけていた。ブルームバーグがまとめたデータによると、中国の金融機関から同地域への25年の融資額は、二国間融資を除いたベースで過去最高の157億ドルに急増。前年の約3倍となり、主にサウジとアラブ首長国連邦(UAE)向けだった。
サウジ電力会社向けの融資は期間5年で、調達資金は一般企業目的に充てられるという。
原題:SMBC Asks Banks to Confirm Saudi Energy Loan Backing Amid War(抜粋)
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