18日の日本市場では株式が大幅高となり、日経平均株価は一時2%超上昇した。中東情勢で新たな悪材料が出ておらず、過度な不安が和らいだ。債券も上昇し、円相場は対ドルで159円付近でもみ合っている。

トランプ米大統領は同盟国に対し、ホルムズ海峡の航行再開を支援するための軍艦派遣を要請してきたが、欧州やアジアのパートナーは慎重な姿勢を崩していない。このためトランプ氏はソーシャルメディアへの投稿で、北大西洋条約機構(NATO)と日本、オーストラリア、韓国の支援は必要としていないと主張した。

アセットマネジメントOneの浅岡均チーフストラテジストは、トランプ大統領がNATOなどの協力は不要と発言したことについて、「全面的な戦争に広がらないという意味では安心感につながった」と指摘した。半導体関連株が上昇していることからも、「リスクオフがやや和らいだということ」と述べた。

株式

TOPIX構成銘柄は9割近くが上昇。金融市場が落ち着きを取り戻す中、銀行や証券、保険など金融株が買われている。原油価格の高止まりによる業績期待から、鉱業や石油・石炭製品、商社株の上げが大きい。

しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンドマネジャーは、イラン紛争を巡り新たな悪材料が出なかったことで、株式市場は「鬼の居ぬ間に買い場探し」の状況だと語った。高市早苗首相が18日から米国を訪問し、日米首脳会談で資源調達の多様化が進むとの期待も心理的な支えだとした。

債券

債券は上昇。三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジストは、米金利低下の流れを引き継ぐと指摘。ただ、原油高によるインフレ懸念がくすぶる中、日米の金融政策決定を控えてポジションを傾けるのは難しいという。

稲留氏は19日に予定されている日本銀行の植田和男総裁の会見について、「ハトにもタカにも振らせたくないというのが狙うところだろう」と述べ、インフレと景気悪化の双方のリスクをにらんだ発信になると予想する。「明日は神経質な、波乱含みの動きになる」とみている。

為替

円相場は小動き。米長期金利の低下や中東情勢を巡る同盟国の消極姿勢が意識され、対ドルで159円を挟んで方向感に乏しい動きとなっている。

セントラル短資FX市場業務部の富永貴之部長は「過度に一方向だった有事のドル買いは一巡した」と指摘。原油高がインフレや実体経済に与える影響を見極める局面に移っているとし、159円付近は日米の金融政策イベントを前に「どちらの方向にも動き出せる水準で、発射台としては妥当」と述べた。

--取材協力:我妻綾.

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