(ブルームバーグ):暗号資産(仮想通貨)ビットコインは16日、一時約6週間ぶりの高値を付けた。イランでの戦争に伴う市場の混乱が緩和に向かい始めるとの楽観から、投資家がリスク資産に戻りつつあるためだ。
ビットコインは一時約4%上昇して7万4512ドルと、2月4日以来の高値を記録。その後は上げ幅をやや縮小した。ただし、昨年10月に付けた過去最高値をなお約40%下回る水準にある。
より小型で値動きの大きいデジタル資産はさらに大きく上昇した。ソラナとXRPはそれぞれ一時8%、9%上昇。時価総額2位の暗号資産であるイーサは一時10%上昇し、ビットコインの上昇率の2倍超となった。イーサの上昇幅は3月4日以来の大きさで、2月初旬以来の高値となった。
ビットコインは2月末に始まったイラン戦争の影響を、多くの伝統的な資産よりも良好に乗り切っている。金は今月約5%下落した一方、ビットコインは12%超の上昇を見せている。原油価格の下落を受け、16日は株式と債券が上昇した。ホルムズ海峡を通過できるタンカーが増えるとの期待が高まり、また富裕国が備蓄の追加放出を検討しているとのシグナルも市場心理を支えた。

「地政学的な不確実性にもかかわらず、暗号資産市場は過去1週間にわたって強気ムードにあった」と、オービット・マーケッツの共同創業者キャロライン・モーロン氏は述べた。「個人投資家と戦略的投資家の双方が、暗号資産の下落局面は最悪期を過ぎたと感じており、7万5000ドル突破は十分にあり得る」との見方を示した。
業界調査会社グラスノードによると、マーケットメーカーは権利行使価格7万5000ドルのコール(買う権利)オプションで売りポジションを構築している可能性が高く、「現値が同水準に近づけば、ヘッジのための取引フローが強まり、上昇を増幅させる可能性がある」という。
「7万5000ドル付近では弱気派が主導権を握り、ビットコインは下落後のリバウンドにとどまる可能性がある」とFxProのチーフ市場アナリスト、アレックス・クプツィケビッチ氏は語る。「クロスマーケット分析の観点では弱気派の方が材料は多いが、ビットコインは市場全体に先行して動くことが多く、投資家心理の変化を反映している」とも述べた。
原題:Bitcoin Touches a Six-Week High as Investors Pour Into ETFs(抜粋)
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