米金融株は今年、新型コロナ禍が発生した2020年以来で最悪のスタートとなった。イラン戦争やプライベートクレジットなどあらゆる懸念が金融セクターを揺さぶり、投資家は今後さらに痛みが増すと警戒する。

上位米銀やプライベートクレジット運営会社で幅広く構成するS&P500金融株指数は年初来で11%下げ、四半期ベースの下落率は20年初め以来で最も大きくなる見通しだ。アレス・マネジメントとブラックストーンの下げ幅は30%余り、ウェルズ・ファーゴは20%に達した。ブルー・アウル・キャピタルは指数構成銘柄ではないが、40%余り急落した。

新興企業や未公開企業に直接貸し付けるプライベートクレジットファンドは、相次ぐ解約請求に直面している。人工知能(AI)台頭で激変するソフトウエア業界へのエクスポージャーなどが不安視され、評価や信用の質を巡る懸念が増幅された。

オルタナティブ資産運用会社を揺るがすプライベートクレジットの不安に加え、イラン戦争拡大に伴う原油高騰がインフレ懸念を再燃させ、広範な株価下落を招いた。金融株を圧迫するこれらの問題は解決から程遠い。

最近の売りに伴い、かつて高かった金融セクターのバリュエーション(株価評価)は23年以降で最も低くなった。 それでも押し目買いの投資家を見つけるのは困難だ。

TDカウエンのアナリスト、ビル・カッツ氏は「(投資家は)買いに入るタイミングを探っているが、業界や市場のニュースを全体として見る限り、非常に難しい。プライベートクレジットに関わるあらゆる事象と、AIソフトウエアの不確実性との相互作用が、グローバルな資産運用手段と結び付き、負のフィードバックループを生み出している」と指摘した。

原題:Private Credit Fears, War Darken Outlook For US Financial Stocks(抜粋)

--取材協力:Bernard Goyder、David Marino、Matt Turner、Eric J Weiner.

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