(ブルームバーグ):米連邦検察当局は、ニューヨーク市長公邸付近で行われた抗議デモに即席爆発装置(IED)を持ち込んだとして男2人を起訴した。当局は過激派組織「イスラム国(IS)」に「触発された」テロ行為としている。
マンハッタンの連邦地裁で9日に公開された起訴状によると、エミル・バラト被告(18)とイブラヒム・カユミ被告(19)は、指定された外国テロ組織に物資を提供しようとした罪などに問われている。
起訴状によると、両被告は7日、反イスラムデモの最中に、マンハッタンにある市長公邸「グレイシー・マンション」の近くで、爆発物とみられる装置2個を爆発させようとした。両被告はその後、世界各地で多数のテロを起こしているISに言及する供述をしたという。
デモは保守系インフルエンサーのジェイク・ラング氏が主催し、「ニューヨーク市のイスラム化を止めろ」と称するものだった。

ニューヨーク市警(NYPD)のティッシュ本部長は、爆発装置で重傷者や死者が出る恐れがあったと指摘。マムダニ市長は「これらは殺傷あるいはそれ以上の惨事を引き起こすために作られたIEDだとNYPDが断定した」と述べた。
警察当局が9日明らかにしたところによると、バラト被告は、3人が死亡した2013年の「ボストンマラソンでの爆弾テロを上回る規模」の襲撃を目指していたと捜査員に供述した。
起訴状によれば、装置の一つからは「サタンの母」として知られる「極めて感度の高い起爆薬」である過酸化アセトンが検出された。ティッシュ氏は、この物質が世界各地のIED攻撃で使用されていると述べた。
イスラム教徒で初のニューヨーク市長であるマムダニ氏は事件当時、公邸には不在だった。
ボンディ米司法長官はSNSへの投稿で「ISの有害で反米的な思想がこの国を脅かすことを許さない」とし、「法執行機関は警戒を続ける」と強調した。
事件は対イラン戦争を受け、米国内でのテロへの懸念が高まる中で起きた。ティッシュ氏は、現時点でイラン情勢と今回の事件の間に直接のつながりはないとしている。
ニューヨーク市内で人を標的にIEDが使用されたのは、17年にタイムズスクエアの近くで男が体に巻き付けた装置を爆発させ、その男だけが負傷した事件が最後だという。ティッシュ氏は「今回の事態の深刻さを軽視してはならない」と訴えた。
ティッシュ氏によると、NYPDはイランでの戦闘開始以降、警戒レベルを引き上げており、今後も重武装チームや警察犬、航空部隊を含む対テロ要員を市内各地に追加で展開する。
原題:Two Charged in ISIS-Inspired Attack Outside NYC Mayor’s Home (1)(抜粋)
--取材協力:Laura Nahmias、Bob Van Voris.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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