(ブルームバーグ):週明け9日のアジア株式市場は総崩れの展開。中東情勢の緊迫化と原油価格の上昇を受け、投資家はリスク回避姿勢を強めている。
韓国総合株価指数(KOSPI)が一時8%超下落し、アジア株の下げを主導している。先週は11%下落していた。半導体大手サムスン電子とSKハイニックスがともに10%余り値下がりし、主要指数を再び押し下げた。株価急落を受け、韓国取引所は取引を20分間停止した。
東京株式市場では日経平均株価の下げ幅が一時3800円を超え、取引時間中として2カ月ぶりに5万2000円を下回ったほか、中国、香港、台湾、マレーシア、フィリピンなどの主要株価指数が軒並み下落。MSCIのアジア指数は一時5%を超える下げとなった。
アジア株に影響を及ぼしているのはイラン戦争だ。アジア地域がホルムズ海峡を通過する燃料輸送に大きく依存していることが一因だ。人工知能(AI)ブームを背景にテクノロジー株が大幅高となった後だけに、利益確定の動きが強まり、韓国株は売りの矢面に立たされている。
フィボナッチ・アセット・マネジメント・グローバルのチョン・インユン最高経営責任者(CEO)は「イラン紛争が想定より長期化するとの懸念から、韓国株にとって厳しい一日が続いている」と指摘。「当面はエクスポージャーを縮小するのが最も賢明な判断だ。これは戦術的な対応にすぎない。多くの投資家は再参入のタイミングをうかがうだろう」と語った。
戦争が続く中、原油価格の急騰は投資家の大きな懸念材料となっている。インフレを加速させる可能性があるためだ。原油価格が一時1バレル=110ドルを超えたことで、エネルギー純輸入国である韓国ではコスト上昇への警戒が強まっている。
週明けの外国為替市場では、韓国ウォンが対ドルで0.7%下落。3年物国債利回りは20ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇した。
ブルームバーグがまとめたデータによると、市場では韓国銀行(中央銀行)が今後12カ月で約50bp利上げするとの見方が織り込まれている。先月末時点では約25bpが見込まれていた。
それでもKOSPIは年初来でなお20%超上昇しており、世界の主要株価指数の大半を上回っている。世界的なAI投資拡大に伴うメモリー需要の急増を背景に、投資家はサムスン電子やSKハイニックス株を積極的に買い進めてきた。
リスク回避の動きでテクノロジー株が下落する一方、エネルギー関連株は相対的に堅調に推移。大成エネルギーは9日に20%超上昇した。
原題:South Korean Stocks Sink as Global Funds Sell on Iran War Risks(抜粋)
(情報を追加して更新します)
もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
©2026 Bloomberg L.P.