(ブルームバーグ):先週末6日に発表された2月の米雇用統計は、非農業部門の雇用者数が予想外に減少し、米労働市場が安定しているという認識に疑問を投げ掛けた。今週は米連邦準備制度が選好する物価指標を含む2つのインフレ関連統計が公表される。
11日発表の2月の消費者物価指数(CPI)は、変動の激しい食料品とエネルギーを除くコア指数の上昇率が前月比0.2%にとどまると予想される。米軍とイスラエル軍によるイラン攻撃開始でインフレ見通しに新たな不確実性が生じる前は、価格圧力が幾分緩和されていた様子が示されそうだ。
一方、13日に公表される1月の個人消費支出(PCE)価格指数は、なかなか収まらないインフレの状況を描き出す可能性が高い。連邦準備制度が重視するコアPCE価格指数について、エコノミストは前月比0.4%上昇と予測する。前年同月比の上昇率は約3%(予想中央値)と見込まれる。
最新のインフレ指標は、イラン攻撃が開始される前の期間を対象としている。継続中の軍事作戦はどこまで続くか見通せず、中東地域の製油所が相次いで減産に動く中で、原油価格は急騰した。
米国民はガソリン代の高騰に既に直面している。ガソリン小売価格は週間ベースで2005年以降でまれに見る上昇ペースを記録した。

年間インフレ率が連邦準備制度の物価目標2%を上回る中で、米連邦公開市場委員会(FOMC)は3月17、18日の会合でフェデラルファンド(FF)金利誘導目標を据え置く見通しだ。今後1週間は、政策担当者が金融政策に関する対外的な発言を控えるブラックアウト(沈黙期間)に入る。
ブルームバーグ・エコノミクス(BE)のチーフ米国担当エコノミスト、 アナ・ウォン氏らは「2月の雇用統計が悪い数字だったことを受け、同月のCPI統計が、市場のFF金利の見立てを左右する次の材料になる。週後半には連邦準備制度が選好するインフレ指標、1月のコアPCEデフレーターが高い数値を示す見込みだ。だが、よりタイムリーな2月のCPIがわれわれの予想通り勢いを欠くようであれば、市場は1月のPCEインフレ率の数字を重視しないかもしれない」と指摘した。
エコノミストは1月のインフレ調整後の個人消費支出(PCE)が前月比ほぼ変わらずになると予測している。労働市場が勢いを維持できない状況で、今後数カ月の消費者の購買力を測る可処分所得のデータも注目されそうだ。
13日発表の1月の求人件数で労働需要の水準がさらに明らかになる。この日はミシガン大学の3月の消費者マインド指数(速報値)も公表される。
原題:US Inflation Gauges Likely Diverged Before Iran War: Eco Week(抜粋)
(エコノミストの見解などを追加して更新します)
--取材協力:Mark Evans、Beril Akman、Anthony Halpin、Candido Mendes、Swati Pandey、Laura Dhillon Kane、Piotr Skolimowski、Monique Vanek、Robert Jameson.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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