暗号資産(仮想通貨)のビットコインがアジア時間1日午前の取引で持ち直した。イランは、米国とイスラエルによる軍事作戦で最高指導者ハメネイ師が死亡したことを確認した。

ハメネイ師の死亡に関するニュースを受け、代表的な暗号資産であるビットコインは一時2%余り上昇し、6万8196ドルを付けた。前日は一時3.8%下落したが、シンガポール時間1日午前11時(日本時間正午)時点では6万7700ドル前後で取引された。時価総額2位のイーサも4%余り上昇する場面があり、2000ドル台を回復した。

 

24時間取引される暗号資産市場は、爆撃開始後の数時間に動揺した。イランはイスラエルやカタール、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーンなど複数の地点に報復攻撃を実施し、イラクにある米関連基地へのさらなる攻撃も示唆した。それでもデジタル資産は持ち直し、ハメネイ師の死亡がまず伝えられた後、ビットコインが急伸した。

10xリサーチの調査責任者、マーカス・ティーレン氏は「トレーダーらはイランでの戦闘が重大な経済的影響を及ぼすとは全般的に予想しておらず、ビットコインの上値を狙うコールオプションへの需要はここ数日で明確に増加している」と指摘。トレーダーが今後の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合に向けたポジションを構築していると付け加えた。

コインゲッコーのデータによると、暗号資産の時価総額は前日に約1280億ドル失った後、1日午前までに約320億ドル回復した。

トークナイズ・キャピタルのマネジングパートナー、ヘイデン・ヒューズ氏は「ビットコインは24時間取引される唯一の大規模で流動性の高い資産であり、通常であれば株式や債券、商品に分散される売り圧力を全て吸収した」と分析。

「本格的な価格形成は米株式市場やビットコイン上場投資信託(ETF)が再開する2日に起きる。ドバイにミサイルが発射され、イランが湾岸全域で報復し、ホルムズ海峡の閉鎖リスクもある中、これは影響が一部にとどまる問題ではない」とヒューズ氏は語った。

アークティック・デジタルの調査責任者、ジャスティン・ダネサン氏は「重大な出来事が週末に発生すると、ビットコインは常に圧力弁の役割を果たす」と述べ、当初の価格反応は一部が予想したほど急激ではなかったと指摘。「レバレッジの多くがすでに解消され、売り手も出尽くしているため、マクロイベントが及ぼす影響には限界がある」と述べた。

原題:Bitcoin Recovers Above $68,000 After Death of Iranian Leader(抜粋)

--取材協力:Anna Irrera、Shiyin Chen.

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