(ブルームバーグ):オランダのイェッテン新首相が23日に就任した。同国では史上最年少の首相となる。防衛費増額の必要性に直面し、米国や中国との関係が一段と複雑化する中、政治的に分断された国のかじ取りを担う。
親欧州連合(EU)のイェッテン氏(38)は同日、閣僚と共に宣誓就任した。3党連立政権となり、同氏率いる中道リベラルの民主66、保守系のキリスト教民主勢力(CDA)、中道右派の自由民主党(VVD)から成る。

ウィレムアレクサンダー国王はハーグでの式典で、不確実な時代にオランダが大きな課題に直面していると述べた。同国では国王が形式的に政府を任命するが、役割は主に儀礼的で政治的な影響力を持たない。
イェッテン新首相は下院(定数150)で66議席にとどまる少数与党を率いる。法案成立には野党の協力を個別に取り付ける必要があり、常に議会の信任を失うリスクも抱える。
格付け会社フィッチ・レーティングスは先月のリポートで、「少数与党政権はオランダ政治では一般的ではなく、今回の連立に課題をもたらす可能性がある」と指摘。同国の格付けを「AAA」に据え置いたものの、政治的な不確実性を主要な格付け指標の一つとして挙げた。
イェッテン首相は難しい立場にある。防衛費の対国内総生産(GDP)比5%という北大西洋条約機構(NATO)の目標を満たすため、新たに190億ユーロ(約3兆5000億円)を確保する計画で、幅広い支持が必要だ。野党のグリーン・レフト(GL)と労働党(PVDA)の左派連合のクラバー代表は、増税と歳出削減で財源を捻出するイェッテン氏の戦略に既に反対している。
内政上の課題に加え、オランダは半導体メーカーのネクスペリアの経営権を巡る中国との対立の余波も残る。昨年には世界の供給網が一時混乱した。
原題:New Centrist Dutch Government Faces Complex Trade Challenges (1)(抜粋)
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