欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、欧州連合(EU)からの資本流出を防ぐには、課税よりも欧州への投資を促すインセンティブ整備が有効だとの考えを示した。

一部の当局者は、EU外の法域に資本を移す個人や企業にいわゆる退出税を課すことを検討している。EUの競争力を高める必要性が指摘される中で、資本流出を抑え域内への投資を増やす手段として議論されている。

ラガルド氏は15日、ミュンヘン安全保障会議でのパネル討論で、「私は課税よりもインセンティブを支持する」と述べた。最近の市場動向からは、投資家が欧州への資本配分拡大を考えていることがうかがわれると指摘。「資金は流入しており」、欧州に対する全体的なセンチメントは前向きだと語った。

欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁

トランプ米大統領の予測困難な通商政策は、欧州が経済改革を加速させることを「強く促す衝撃」だとラガルド氏は述べた。経済面での課題にとどまらず、「欧州の指導者らをより結束させる効果もある」とも指摘した。

EU各国首脳は先週、競争力の低迷に対処するための特別首脳会議を開いた。イタリアのドラギ、レッタ両元首相による包括的な報告書を踏まえた議論が行われた。

ラガルド氏は15日、EUが計画する貯蓄・投資同盟について、年内に一定の進展があるとの見通しを示した。

貯蓄・投資同盟は、域内の家計や企業の貯蓄を資本市場などに振り向けやすくし、経済成長と競争力の強化を図るEUの戦略構想。

原題:ECB’s Lagarde Pushes Back Against Taxes to Stop Capital Outflows(抜粋)

--取材協力:Zoe Schneeweiss.

もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp

©2026 Bloomberg L.P.