(ブルームバーグ):弁護士向け協働型人工知能(AI)プラットフォームを手がけるスウェーデンのリゴラは、評価額を60億ドル(約9180億円)とする資金調達について協議している。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。実現すれば評価額は昨年10月時点から3倍強に拡大する。
新たな資金調達はまだ最終決定に至っておらず、調達予定額も明らかになっていない。非公開情報を理由に関係者は匿名で語った。既存投資家の1社が今回の調達ラウンドを主導する見通しだと、関係者の1人は述べた。
AI大手アンソロピックが今月、法務向けAIツールを発表すると、同ツールが既存ビジネスを揺るがすとの懸念が強まり、データ関連株や法務サービス株の幅広い銘柄に売りが広がった。こうした懸念を背景とした売りはその後、ソフトウエアや金融サービス、資産運用株にも波及し、数千億ドル規模の時価総額が失われた。
リゴラの担当者はコメントを控えた。
既存投資家にはベッセマー・ベンチャー・パートナーズやゼネラル・カタリスト、ICONIQ、レッドポイント・ベンチャーズ、Yコンビネーター、ベンチマークなどが名を連ねる。昨年10月の資金調達では、18億ドルの評価額で1億5000万ドルを調達していた。
アンソロピックのAIエージェント型機能「クロード・コワーク」に追加された法務プラグインは、契約書レビューや秘密保持契約(NDA)の審査、訴訟関連文書の作成など弁護士業務の自動化を支援する。しかしリゴラのマックス・ジュンストランド最高経営責任者(CEO)はリンクトインへの投稿で、アンソロピックを高く評価するとともに、自社ツールの包括性を強調し、法務プラグインの発表に冷静な姿勢を示した。
ジュンストランド氏は「プラグインと、世界の数百の主要法務チームが利用する案件ベースの実運用型協働プラットフォームの運営との間には大きな隔たりがある」と指摘した。
2023年創設のリゴラは、リンクレーターズやクリアリー・ゴットリーブ・スティーン・アンド・ハミルトン、グッドウィンなどの有力法律事務所を顧客に持ち、契約書レビューやデューデリジェンス(資産査定)、法務リサーチなどの定型業務を自動化している。世界6拠点で250人を雇用し、50超の市場で600社の顧客を抱える。
原題:AI Startup Legora in Talks to Triple Valuation to $6 Billion(抜粋)
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