(ブルームバーグ):米資産運用会社ブルックフィールド・アセット・マネジメントが、東京都港区のオフィスビル「電通本社ビル」を3000億円規模で取得する方針を固めたことが10日、分かった。ヒューリックなどが出資する特別目的会社(SPC)から買い取る。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
関係者によると、ブルックフィールドは3月末までに契約を結ぶ見通しだ。電通本社ビルの取引は、2025年の「恵比寿ガーデンプレイス」などを保有・運営するサッポロ不動産開発の売却(約4770億円)、米ブラックストーンによる「東京ガーデンテラス紀尾井町」の買収(約4000億円)に次ぐ大型案件となりそうだ。
関係者によると、協議は現在も進行中であり、最終的な合意に至らない可能性もあるという。
電通グループは21年、余剰資産の削減などを目的に電通本社ビルをヒューリックらが出資するSPCへ3000億円規模で売却。電通グループはSPCと11年間の賃貸借契約を結び、現在も本社ビルに入居している。
世界の主要都市と比べれば、東京都内の不動産は依然として割安感がある。今回の案件を含め大型の取引が続いており、海外投資家の関心の高さが浮かび上がる。
ブルックフィールドは約10年前に日本事務所を開設し、日本での投資拡大を進めてきた。25年にホテルや結婚式場、オフィスなどからなる複合施設「目黒雅叙園」(東京都目黒区)の所有権の一部などを取得。電通本社ビルの買収が実現すれば、これらに続く大型物件の獲得になる。また日本で再保険事業を強化する方針も示しており、人員も増やしている。
ブルックフィールドからのコメントは現時点で得られていない。ヒューリックの広報担当者はコメントする立場にないと述べた。
電通本社ビルは地上48階、地下5階建てで、02年11月に完成した。JR新橋駅、都営大江戸線汐留駅から地下通路で直結しており、「カレッタ汐留」など商業施設や劇団四季の劇場なども入る。
ヒューリックの資料によると、今年1月に開催した25年12月期の決算説明会で、大型オフィスについては長期的に、保有方針を見直す考えを示していた。
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