中国の王毅外相は北京を訪れているオーストラリアのウォン外相と会談、関係改善に意欲を示しました。今後も対話を継続することで一致したということです。
中国外務省によりますと、王毅外相は21日、北京を訪問中のオーストラリアのウォン外相と会談しました。
会談で王氏は「過去数年間、両国関係は困難に遭遇した。それは我々が見たくないものだ」と指摘しました。そのうえで「中国とオーストラリアは歴史的な恨みや根本的な利害の対立はなく、互いに必要とするパートナーになるべきだ」と発言したということで、関係改善に意欲を見せています。
両国関係をめぐっては、オーストラリアが新型コロナの起源について独立した調査を求めたことに中国が反発、制裁関税を科すなど、2020年以降、関係が悪化していました。
しかし、今年5月にオーストラリアで政権が交代して以降、先月には首脳会談が開かれたほか、今回も3年ぶりに外相が訪中するなど関係改善が進んでいます。
中国としては、日本やアメリカなど4か国の枠組み「クアッド」にも参加しているオーストラリアとの関係改善で、対中包囲網にくさびを打ち込みたい狙いもあるものとみられます。

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