米国最大の電力網で卸電力コストが1月に前年同月比2倍超に急増した。記録的寒波で暖房需要が増加し、電力の安定供給のため地域送電機関(RTO)が供給力確保に動いたためだ。

米人口の約5分の1をカバーするPJMインターコネクション運営の電力網で、今年1月の卸電力コストは153億8000万ドル(約2兆4000億円)に達した。PJMの独立監視機関モニタリング・アナリティクスのジョー・ボウリング社長が暫定データを明らかにした。2025年1月の同コストは73億4000万ドルだった。

このデータは、今回の寒波が電気料金上昇につながる可能性を示すものだ。昨年の知事選で注目された電気料金の手頃さは現在、選挙の争点として重要性を増しているが、電力コストは天然ガスの値上がりに伴い急上昇した。寒波が全米各地を襲う中、天然ガス価格は東海岸では数年ぶりの高値となり、一部地域では過去最高値を記録している。

PJM管内のデータセンターは既に全米最多となっており、電力需要の伸び加速により電力網の供給余力に一段の負荷がかかっている。

連邦エネルギー規制委員会(FERC)のジュディ・チャン委員は9日、ワシントンで開かれた全米規制公益事業委員会協会(NARUC)の冬季サミットで、厳寒下でも電力網が持ちこたえたことは予想外だったとした上で、「まだ安心できる段階ではないが、来週も何とか乗り切れることを願っている。深刻な状況だ」と語った。

原題:Deep Freeze More Than Doubled Power Costs on Biggest US Grid(抜粋)

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