ノボノルディスクは9日、肥満症治療薬「ウゴービ」の模倣品を製造したとして、米新興企業ヒムズ・アンド・ハーズを米デラウエア州で提訴したと発表した。ヒムズはこの商品の販売計画をすでに撤回している。

ノボノルディスクは発表文で、ウゴービや糖尿病治療薬「オゼンピック」の有効成分セマグルチドの特許をヒムズが侵害していると主張した。また、この製品は「患者の健康と福祉を危険にさらしている」とも指摘した。

ヒムズは7日、米食品医薬品局(FDA)が同社の調査を始めたことを受け、ウゴービの安価版の提供を中止すると発表していた。

ノボノルディスクの法務責任者ジョン・カックマン氏はインタビューで、ヒムズがウゴービの模倣薬を発売する決定は「行き過ぎた一歩だった」と述べ、「先週の発表は甚だしく、明らかに決定的な分岐点だった」と振り返った。

ノボノルディスクとヒムズは昨年、提携関係を解消し、関係は悪化の一途をたどっている。ノボノルディスクは、自社医薬品がFDAの要件に従い厳格な安全管理下で製造されていると主張する一方、ヒムズの製品はこれに反すると主張している。

ヒムズは訴訟について「調合薬に頼って個別化された医療を受ける数百万のアメリカ人に対する露骨な攻撃だ。大手製薬企業が再び、消費者の選択を制限するために米国司法制度を武器化している」とのコメントを発表した。また、「選択肢、手頃な価格、アクセス」を提供するために戦うとも述べた。ヒムズ株は、9日の米国市場で一時29.0%下落した。

ノボノルディスクの時価総額は、2024年に一時、欧州で最も高い企業となった際の6000億ドル(約93兆5900億円)超から、約2270億ドルまで下落している。ヒムズがウゴービの模倣品販売を撤回したことで、9日に株価は一時9%急騰したが、訴訟の発表後は上昇幅を縮小している。

原題:Novo Nordisk Says It’s Suing Hims to Halt Obesity Drug Copycats(抜粋)

--取材協力:Madison Muller.

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