米アマゾン・ドット・コムは、2026年にデータセンターや半導体などの設備に2000億ドル(約31兆4000億円)を投じる計画だと発表した。人工知能(AI)への巨額投資が当初の想定以上に回収期間を要し、利益を圧迫するとの懸念が強まり、株価は時間外取引で下落した。

同社の発表によると、25年の不動産や設備に対する投資額は約1300億ドル。アナリストは今年の設備投資額が約1500億ドルに達すると見込んでいた。

アンディ・ジャシー最高経営責任者(CEO)は5日の決算説明会で、設備投資の「大部分」はクラウド部門アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)向けで、その多くがAI関連に充てられると説明。「AWSとアマゾン全体の規模を永遠に変える非常に珍しい機会だと考えている。これは特別な機会であり、リーダーの座を目指して積極的に投資する」と述べた。

こうした巨額投資は利益を圧迫する。1-3月(第1四半期)の営業利益を165億-215億ドルと見込んだが、アナリスト予想平均の222億ドルには届かなかった。

アマゾンの株価は時間外取引で約10%下落した。5日終値は222.69ドルだった。年初からは3.5%下落している。

先に決算を発表したマイクロソフトやアルファベットも設備投資が想定を上回った。AIサービスの需要が巨額投資の採算に見合わないとの警戒感から、両社の株価は下落した。

AWSの10-12月(第4四半期)の売上高は24%増の356億ドルと、増加率が約3年ぶりの大きさを記録した。AWSの営業利益は125億ドルとなった。

D.A.デビッドソンのアナリスト、ギル・ルリア氏は「ネガティブな反応は、AWSの売上高の増加よりも設備投資の増加の方が大きいことが原因だ。マイクロソフトと同様に、投資家は投資の拡大がリターンを上回っていることを懸念しており、アマゾン、グーグル、マイクロソフトが、必ずしも各社にとってうまくいくとは限らない拡張競争に巻き込まれていると見ている」と指摘した。

ジャシー氏によると、AWSの受注残は10-12月時点で2440億ドルとなった。前年同期比で40%増、前期比で22%増加した。「需要は非常に大きい」と同氏は述べた。

10-12月の総売上高は14%増の2134億ドル、営業利益は250億ドルだった。

アマゾンの収益の大半は依然として電子商取引(eコマース)事業が生み出しているが、利益面ではクラウド事業が上回っている。ジャシー氏は、生鮮食品を含む商品の購入を促すため、配送時間の短縮化に注力している。一方で、アマゾンは自社ブランドの食料品店やレジなしのコンビニエンスストアなど、多くの実店舗を閉鎖した。

オンラインストアの売上高は10%増の830億ドルと、アナリスト予想平均の823億ドルを上回った。広告収入は23%増の213億ドルと予想をわずかに上回った。

原題:Amazon Falls After Vow to Spend $200 Billion on AI This Year (1)(抜粋)

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