中国の習近平国家主席は29日、訪中した英国のスターマー首相と北京で会談した。英国首相の訪中は8年ぶり。習氏は、両国関係について、双方の利益にならない「紆余(うよ)曲折があった」と認めた上で、関係改善への期待を表明した。

Photographer: Carl Court/Getty Images

習氏は、英国側が予定していた時間の2倍に及んだ会談で、スターマー氏に対し「相違を乗り越える」よう促した。中国との関与を訴えてきたスターマー氏の姿勢を評価した。

習氏は冒頭で「中国との関与は不可欠だとする公の発言に感謝する」とし、英国との「長期的かつ安定的な」パートナーシップを求めた。

スターマー氏も「より洗練された」関係の構築を呼びかけた。懸案事項での相違は認めつつ、経済の安全保障や国際情勢の安定における連携の重要性を強調した。また、「協力の機会を探りつつ、相違点についても実質的な対話を可能にする、より洗練された関係を築くことが極めて重要だ」と語った。

スターマー氏は関係修復の象徴として、英プレミアリーグで最近行われたアーセナル対マンチェスター・ユナイテッド戦の試合球を贈った。スターマー氏はアーセナルの熱烈なサポーターとして知られる。こうした融和姿勢には、2018年以降、香港問題やスパイ疑惑で凍結した関係を正常化させる狙いがある。

英首相官邸は会談後、中国が英国人旅行者に対する規制を緩和し、30日以内の滞在であればビザなしで入国を許可することになったと発表した。フランス、ドイツ、イタリア、オーストラリア、日本など他の国々と同等の扱いとなるという。

また、英製薬大手アストラゼネカは同日、2030年までに中国に150億ドル(約2兆3000億円)を投じ、医薬品の製造と研究開発の取り組みを拡大すると発表した。

スターマー氏は習氏との会談後、中国の李強首相とビジネス関連行事に出席する見通し。その後、上海訪問を経て、東京で高市早苗首相と会談する予定だ。高市氏は現在、対中外交で懸案を抱えている。スターマー氏は日本訪問後に英国に帰国する。

原題:Xi Urges Starmer to ‘Rise Above Differences’ in Beijing Reset、Astra Touts $15 Billion China Investment During Starmer Trip (1)、China to Allow Britons Visa-Free Travel for Visits Under 30 Days(抜粋)

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--取材協力:Meg Shen、Kathy Chen、Colum Murphy、Fran Wang.

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