(ブルームバーグ):米ニューヨーク市のマムダニ市長は、予算不足に直面する中、ニューヨーク州のホークル知事に対し、富裕層や企業に対して増税し、市への追加援助として数十億ドルを拠出するよう、強く求めている。
マムダニ氏は、エリック・アダムズ前市長と、州から市へ費用を転嫁しようとしたアンドルー・クオモ前州知事により財政「危機」が引き起こされたとして、州からの追加資金が必要だと主張している。クオモ氏とアダムズ氏は、昨年の市長選でマムダニ氏と対立した。
ニューヨーク市は2年間にわたり、126億ドル(約1兆9240億円)の予算不足に直面しており、マムダニ氏は、2008年の大不況以来最大の赤字と表現している。
同氏はインタビューで「この予算不足は偶然に生じたものではない。アダムズ氏の驚異的な財政運営の失敗が直接的な原因だ」と述べた。また、貧困層への支援や、市内のホームレスに対する家賃補助の予算が過小に見積もられているとも強調した。
マムダニ氏は28日、州からの年間支援の増額を求めて、州都アルバニーでの働きかけを目的とした新たなキャンペーンを開始する。ニューヨーク市が州から受け取っている額よりも、歳入を210億ドル多く州にもたらしている点を強調する構えだ。こうした動きは、企業や高所得者への新たな増税を予算案に盛り込まなかったホークル氏との潜在的な対立を招く可能性がある。
11月の再選を目指すホークル氏は、数カ月間「課税を引き上げない」方針を示している。
一方、マムダニ氏は年間所得100万ドル以上の市民に対する所得税率の2%引き上げ、法人税率の4%引き上げを公約した。市民予算委員会(CBC)が今週発表予定の新たなデータによると、ニューヨーク市の企業は既に最高水準の17.44%を支払っている。CBCは、ニューヨーク州が全米で最も高い一人当たり税率であることも示した。
マムダニ氏は「私たちはニューヨーク市の少数富裕層への課税を引き上げ、多数への投資を可能にしなければならない。州の経済エンジンであるこの都市が、このような不均衡はこれ以上続けられない」と強調した。
また同氏は、カリフォルニア州で提案されている、億万長者に対し5%の一時課税を課すような富裕税の導入にも、前向きな考えを示した。
今年、ニューヨーク州は1年前の想定を170億ドル上回る税収を確保し、予算余力は潤沢だ。所得税収やウォール街のボーナス収入が豊富だったことに加え、人工知能(AI)関連企業に支えられた株式市場の好調が大きな要因となっている。
州の予算当局者は先週、景気後退や連邦政府によるさらなる予算削減に備え、一部の資金を留保していると述べた。一方でマムダニ氏は、州は将来に備えつつも、市に資金を回す余地があると主張している。
原題:Mamdani Pushes for Taxes on Wealthy New Yorkers to Fill Gap (1)(抜粋)
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