麦芽比率が50%未満の「第3のビール」に分類される「本麒麟」や「金麦」。この人気のブランドを「ビール化」する動きが広がっています。一体なぜなのでしょうか?

金色の“ビール”の中で踊るきめ細やかな泡。

ビール各社が発表した今年の事業方針。そこで出たのが…

キリンビール 堀口英樹 社長
「ビール製法化を伴うリニューアルにチャレンジしていきたい。本麒麟のビール化」

現在、麦芽比率が50%未満のため「第3のビール」に分類されている「本麒麟」。しかし、麦芽比率を50%以上に引き上げてビールへ“格上げ”するというのです。しかも、価格帯は据え置き。

この背景にあるのが、今年10月に予定されている酒税法改正。現在「ビール」と「発泡酒」「第3のビール」では税率が異なります。それが一本化されるため、「発泡酒」「第3のビール」は増税される一方、「ビール」は減税に。店頭での価格差は縮まる見込みですが、ビールへの“追い風”になるのでしょうか?

仕事終わりの客で賑わうこちらのスーパーでは…

セルシオジャパン 食品バイヤー 久保田浩二さん
「実は半分以上、大体6割ぐらいが発泡酒の売り上げ。あとの4割ぐらいがビールの売り上げ」

こちらの男性が選んだのは第3のビール。ビールも好きだといいますが…

買い物客
「エビスとか大好き。(ビールは)値段が高いのでやっぱり…。10円とか20円とか安い方がいいのかなと思う」

取材中、売り場を訪れた人=20人のうち、「ビール」は13人、「発泡酒」や「第3のビール」は7人でしたが…

セルシオジャパン 食品バイヤー 久保田浩二さん
「10円でも20円でも高いものを購入される方が増えた方が、お店の売り上げ自体も伸びる傾向に今後なってくる」

こうした需要を見込んで各社は続々と“ビール強化”に乗り出しています。

サントリー 西田英一郎 社長
「今年、3回目の酒税改正がくるので、大票田の金麦が市民権をちゃんと得られるようなブランドに立てられるか」

販売数で他社を大きく上回るサントリーも第3のビール「金麦」を10月に「ビール化」。価格も据え置きます。

サッポロビール 坂下聡一 マーケティング本部長
「酒税改正に向けてサッポロビールでは黒ラベル・エビスに集中する。近年最高規模のマーケティング投資を実施する」

「サッポロ」はビール減税を新たなファンの獲得の機会ととらえ、「黒ラベル」と「エビス」に特化したバーなどを新たに開きます。

そして、システム障害の影響で去年12月の売上げが2割以上減少した「アサヒ」も来月下旬に「スーパードライ」などビール強化の方針を発表します。

酒税法改正を見据え、早くも熱を帯びる「ビール競争」は益々激しくなりそうです。