ネット遮断で情報統制? 記者に届いた音声データに違和感

井上キャスター:
イラン国内では情報統制も行われていて、1月8日、イラン全土でインターネットが遮断されました。

インターネット監視団体「ネットブロックス」によると、ネットの接続は、通常の1%程度になっているといいます。

これまでは、SNS上でデモの動画を多数確認することができましたが、ネットが遮断されて以降、見ることができません。

英・BBCによると、イランの国営メディアは抗議活動自体を否定しているということです。「人影のない通りの動画」を投稿するなどして、今のイラン国内の状況が、外部から見えにくい状況になっています。

JNN中東支局長 増尾聡 記者:
私は2025年末のデモが始まった直後から、イランに住む10人ほどの人たちとアプリ上でやり取りを続けていました。しかし、8日にインターネットが遮断されて以降、私たちも連絡を取ることができなくなりました。

ところが13日、イランで報道機関に所属するジャーナリストの1人から突如として返信がありました。その人は、「テヘラン在住の35歳男性とされる人物」の音声データを転送してきました。

テヘラン在住の男性(35)とされる人物の音声メッセージ
「通りは穏やかでデモは大幅に小さくなった。治安部隊の配備も今はない。トランプの脅しに不安を感じている。いまの一番の心配事は、今後不安定な状況が続いていくこと」

私はこのメッセージを受け取ってすぐに、ジャーナリストの男性に、「死者はどうなっているのか、今デモは起きていないのか、銃声などは聞いていないか」など細かい状況を質問しましたが、それに対する返信はなく、また不通の状態が続いています。

送られてきたメッセージが、今の政権が外に発信している「もうデモは落ち着いている」「アメリカが悪さをしている」というメッセージに酷似する内容だったことに、違和感を感じました。

そして重要なのは、私が10人ほどやり取りをしている中で、連絡がついたのは、このジャーナリストだけだという点です。それ以外の市民とは、一切接触することができない状況が続いています。