携帯電話などを通じたモバイル証券取引を強みにアジアなどで事業を拡大しているシンガポールのロングブリッジ・グループが日本への参入を計画していることが分かった。

日本カントリーマネジャーを務める桐生翔氏がブルームバーグとの取材で明らかにした。年内に第一種金融商品取引業の登録を完了し、証券取引仲介業務の開始を目指す。国内で貯蓄から投資への動きが広まる中、米国株式などの取引サービスを通じて顧客獲得を狙う。

桐生氏は「国が推進する貯蓄から投資へという大きな流れが本格的に動き始めた」と述べ、「日本市場はまさに新たなフェーズに入ったと感じている」との認識を示した。同氏はデンマークのオンライン銀行サクソバンクの日本法人であるサクソバンク証券出身。

日本ではまず、米国や香港、シンガポールの現物株や米国株オプションの取引サービスを提供する計画だ。世界有数のインターネット企業である中国アリババグループ出身の技術専門家を抱え、使いやすさを追求したモバイルアプリや情報提供が強みだという。6月末までに15人程度を採用する方針も示した。

ロングブリッジは2019年にシンガポールで設立された会社で、同国や香港で次世代型のインターネット証券取引サービスなどを展開している。米国とニュージーランドでも事業免許を取得したほか、欧州や中東での事業展開も検討しているという。

近年の外資系証券による個人向けオンライン取引における日本市場への参入では、中国インターネット企業最大手、テンセント・ホールディングス(騰訊)が出資する香港オンライン証券の日本法人「moomoo(ムームー)証券」が23年9月からサービスを開始している。

投資への関心が高まる中、海外勢の参入が今後も相次げば、顧客獲得を巡るオンライン証券間の競争がより激しくなる可能性もある。

--取材協力:Bernadette Toh.

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