(ブルームバーグ):地政学的緊張の高まりを受けて防衛力強化の必要性が一段と意識される中、日本の関連株は2026年も上昇基調を維持するとの見方が強まっている。
米国によるベネズエラのマドゥロ大統領拘束や北朝鮮の弾道ミサイル発射、高市早苗首相の台湾発言を受けた中国のレーダー照射を含む一連の出来事が世界の投資家に地政学リスクを再認識させている。日本で新年最初の取引日となった5日は三菱重工業とIHIの株価がそれぞれ8%超高と約3カ月ぶりの上昇率を記録した。
シンガポール拠点のリード・キャピタルの最高投資責任者(CIO)、ジェラルド・ガン氏は、米国のベネズエラ攻撃は、アジア地域での緊張の高まりも踏まえると「日本の防衛費拡大の戦略的根拠を強めるものだ」と指摘。「日本の防衛関連銘柄にとって追い風となる」との見方を示す。
防衛関連株のさらなる上昇は、過去約35年で最高の好スタートを切った今年の日本株相場を一段と押し上げる要因となりそうだ。三菱重工やIHIのほか、NECなどの関連銘柄は、25年に東証株価指数(TOPIX)が22%高と米国株を上回るパフォーマンスを上げるのにも寄与した。
日本政府が昨年12月に閣議決定した26年度予算案では、防衛関係費が9兆353億円と過去最大になった。
国民民主党が予算案成立に向けて協力する姿勢を示しており、防衛力の強化を試みる高市政権の政策がより実現しやすくなるとの印象が強まったと、インベスコ・アセット・マネジメントの木下智夫グローバル・マーケット・ストラテジストは話す。防衛費が想定通り増えるとの見方から関連株にプラスに働くとみる。
一方、中国が防衛目的で使用される軍民両用品の日本向け輸出規制を強化したことはセクターの重しになる可能性がある。加えて、株価に割高感があることも一部の投資家にとって新たな買いを入れる障壁になり得る。三菱電機の12カ月先予想株価収益率(PER)は24.1倍と、10年以来の高水準だ。
アムンディ・ジャパンの石原宏美株式運用部長は、一部でバリュエーションに過熱感が見られるとし、防衛株に慎重な見通しを持つ。それでも、地政学リスクが今後後退することは考えづらく、世界的に防衛関連需要が高まると予想。「中核銘柄に限らず、幅広く投資機会を検討していきたい」と話した。
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