麻薬密輸に関与しているとされる船舶への致命的な攻撃や、ベネズエラ産原油を積んだタンカーの拿捕(だほ)といった米国の一連の作戦は、不法行為を抑止すると同時に、ベネズエラのマドゥロ大統領の退陣を米国が望んでいることを示す狙いがある。国土安全保障省のノーム長官が述べた。

ノーム長官は22日、FOXニュースで「われわれは単にこうした船舶を阻止しているだけではない。マドゥロ氏が関与している不法行為は容認できず、彼は退く必要があるというメッセージを世界に発している。そして、われわれは国民のために立ち上がるという姿勢を示している」と語った。

ノーム氏の管轄下にある米沿岸警備隊がタンカーの拿捕を監督する一方、国防総省の米南方軍は、ベネズエラ周辺での軍事力増強や、9月初め以降に約100人の死者を出したとされる密輸船への攻撃を調整してきた。

トランプ政権の当局者は、複数の省庁が関与するこの取り組みの理由として、致死性の高い合成麻薬フェンタニルの米国への流入阻止を挙げている。ただ専門家は、標的となったルートや船舶は、コカイン密輸の方が可能性が高いとしている。このほかマドゥロ氏の排除や、数十年前に接収された米国資産の回復も目的に含まれるという。

トランプ政権は、麻薬組織カルテル・デ・ロス・ソレスにはベネズエラ政府高官が関与し、マドゥロ氏が組織を率いていると非難している。カルテル・デ・ロス・ソレスは、米政府により外国テロ組織に指定されている。

マドゥロ大統領(中央)とロドリゲス副大統領(右)(カラカスにて、2024年7月31日)

ノーム長官は、「これは米国の敵であり、われわれは断固たる行動を取っている。沿岸警備隊は現地で船舶を阻止するという素晴らしい仕事をしている。また同時に、この流れを止め、今後も国のために立ち向かうという強いメッセージを発している」と述べた。

原題:US Says Boat Strikes, Blockade Signal Maduro ‘Needs to Be Gone’(抜粋)

--取材協力:Maria Luiza Rabello.

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