サントリーホールディングス傘下の米バーボンメーカー、ジムビームは、需要低迷によるウイスキーの供給過剰を受け、米国内の主力蒸留所での生産を2026年を通じて停止する計画だ。

同社は22日の発表文で、消費者需要と生産水準を精査した結果、ケンタッキー州クレアモントにある「ジェームズ・B・ビーム」施設内でのウイスキー蒸留を停止すると明らかにした。

同じくクレアモントにある小規模な「フレッド・B・ノー・クラフト」蒸留所と、同州ボストンの「ブッカー・ノー」拠点では、生産を引き続き行うとしている。

Photographer: Luke Sharrett/Getty Images

ケンタッキー蒸留酒協会は10月、消費者が支出や飲酒を控えていることに加え、トランプ米大統領の関税措置や熟成樽への課税を巡る不透明感が業界の重荷となり、バーボンの販売が鈍化していると指摘していた。同協会によると、1月時点でケンタッキー州の倉庫では、過去最多となる約1610万樽のバーボンが熟成中だ。しかし、その大半は2030年以降にならなければ瓶詰めできないという。

世界で約6000人を雇用するジムビームは、人員削減については発表していない。同社によると、ジェームズ・B・ビーム施設では瓶詰めや倉庫業務を継続する。来訪者向け施設やレストランも営業を続けるという。

原題:Jim Beam Halts Production at Key US Distillery Amid Bourbon Glut(抜粋)

--取材協力:Charles Gorrivan.

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