“ドナー休暇”検討企業4.5% 制度の普及が課題
そして、採取当日。今回は、腰の骨から骨髄を採取するのではなく、血液をつくるもとになる細胞を腕から取り出すことに。
ただ、全身麻酔をかけていないため…

當銘梨夏さん
「あ、結構痛いですね」
腕の血管にうまく針が入らないという予想外の事態にみまわれ、何度かやり直すことに。
そして、試行錯誤すること1時間。
病院スタッフ
「よさそうです!」

當銘梨夏さん
「あーーよかったーーー」
医師
「今までで一番よさそう」
採取は無事完了。その後、患者さんへの移植も成功したということです。
命を救うドナー休暇。導入している企業側の狙いは…

あいおいニッセイ同和損保 人事部 中冨正人さん
「損害保険会社というのは、“ともに助け合う”という思想のもとでビジネスモデルを展開している。社会貢献活動を尊ぶ企業風土の醸成に繋げていきたい」
現在、ドナー休暇を導入している、または検討している企業はわずか4.5%。専門家は、企業の理解が進んでいないことが課題だと指摘します。

早稲田大学 下野僚子准教授
「(1つ目は)今ある有給休暇で対応すればいいとか、ドナーの休暇制度までしなくても個別に相談してもらえれば対応するよといったスタンス。2つ目としては人手不足の中で働き手がいなくなるのは困るといった現実的な(問題)」
制度の普及はまだまだですが、命のバトンをつないだ當銘さんは...

當銘梨夏さん
「この1回で、どなたかの命やその後の人生にお役立てできるっていうことを考えると、会社を数日間休んだとしても、充分社会に対しては立派な貢献になるだろうなと」