なぜ?倉庫に新米の在庫「高く仕入れたので安く出せない」

宮城県にあるコメの卸と小売りを行う企業。去年の品薄を経験し、新米を多く買い付けました。

宮城商事 佐々木理恵さん
「全部今年のコメです。新米です」

倉庫にあるのは、新米の在庫です。この夏「集荷競争」が起き、仕入れ値が高騰。それがネックになっているのです。

宮城商事 佐々木理恵さん
「(去年の品薄を経験し)うちもコメが集まらないと思った。『うちもこのくらい(の金額を)出す』という話をして。仕入れの価格が上がってしまっているので、売値の方もなかなか安い価格では出せない状況」

コメ価格が高止まりして在庫も増える悪循環。こうした状況のなか、政府は「おこめ券」を物価高対策の柱に位置付けています。

宮城大学 大泉一貫 名誉教授
「おこめ券はどちらかというと需要を支えるもの。需要を支えるということは、需要が増えてくるから、コメの高値を維持することになってしまう」

コメ価格を下げることには繋がらないと指摘されるこの政策。

40代女性
「国民が困っているのは今なので、とりあえずとして、いただけると嬉しい」

80代女性
「本当に困っている人に届くようにとかを考えたほうがいいんじゃないの」

スーパーアキダイ 秋葉弘道 社長
「今回の政策自体も、焼け石に水って言っちゃったら元も子もないんですけども、やっぱり根本的な対策として、目先大変だけど、今後ある程度食料品が下がってきますよっていうような政策の方が、どっちかっていうと安心すると思いません?」