三井住友トラストグループ(TG)は、高倉透社長(63)の後任に傘下の三井住友信託銀行の大山一也社長(60)を充てる人事を固めた。三井住友信託銀の新社長には、米山学朋専務執行役員(57)を昇格させる。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

23日開催予定の取締役会で正式に決める見通しだ。就任はいずれも来春の予定。5年ぶりのトップ交代となる。高倉氏と大山氏はそれぞれ持ち株会社トップと傘下信託銀トップとして資産運用ビジネスの強化などを進め、国内唯一の独立信託銀行グループとしての地位を固めた。大山氏はその路線を引き継ぐ。

Photographer: Takashi Umekawa/Bloomberg

大山氏は2021年に金融界でいち早く政策保有株をゼロにする方針を打ち出した。米山氏は経営企画や法人営業など幅広い経験を持つ。現在はデジタル分野も担当しており、トップ候補と目されてきた。

三井住友TGは、旧住友信託銀行と旧中央三井トラスト・ホールディングスが母体。米山氏は住友信託銀出身で、2代続けて両トップを住友信託銀出身者が担うことになる。

三井住友TGと三井住友信託銀のトップ交代については日経新聞が21日に先に報じた。両社は22日、「役員人事については、指名委員会において検討を行っているのは事実だが、取締役会で決定した事実はない」とのコメントを発表した。

高倉氏は三井住友TG会長に就き、三井住友信託銀の会長には佐藤正克専務執行役員(59)が就任する方向だ。

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