(ブルームバーグ):日本銀行が18、19日に開く金融政策決定会合では、0.75%への利上げが確実視されている。高市早苗政権が容認する政策金利水準についての日銀ウオッチャーの見方は、1%が3割超で最多となった。
ブルームバーグが5-10日に実施したエコノミスト調査で高市政権が容認する政策金利水準を尋ねたところ、1%が32%とトップで、1.5%が19%、1.25%が17%の順となった。利上げは0.75%で打ち止めとの回答は4%にとどまり、判断し難いが21%だった。
一方、景気を刺激も抑制もしない中立金利の水準に関する中央値は1.5%。金融緩和の縮小には慎重とみられている高市政権は、中立金利水準までの利上げは許容しないとの見立てとなっている。
SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストは、利上げ効果や影響の見極めに要する半年を経て、日銀は26年半ばに中立水準の下限付近の1%への利上げを志向すると指摘。「高圧経済を旗印とする高市政権にとって、中立水準の下限を超えるところへの政策金利引き上げは受け入れ難いだろう」とし、1%を容認水準とみる。
複数の関係者によると、日銀は0.75%への利上げ後も金融環境は引き続き緩和的とみており、利上げ路線を維持する見通しだ。高市政権も今月の利上げを容認する姿勢という。ただ、高市政権と日銀の利上げを巡る協調がどこまで続くかは、現段階では不透明な情勢となっている。
日銀法第4条は、日銀の金融政策と政府の経済政策の基本方針との整合性を確保するため、日銀は常に政府と緊密な連絡を取り、十分な意思疎通を図らなければならないと定めている。
明治安田総合研究所の小玉祐一フェローチーフエコノミストは、来年以降も日本経済は力強さを欠く状況が続き、「大幅利上げに耐える力は乏しい」と指摘。「利上げが進むにつれ、高市政権の態度が厳しくなる可能性がある」とし、高市政権の容認水準を1%までとみている。
エコノミスト調査では、植田総裁が1日の講演で今月利上げの可能性を示唆した背景として、81%が円安を主な要因として挙げた。高市政権が日銀の利上げを容認する上で「円安は主な理由だ」と思うかとの質問には、98%が「はい」と回答した。
ニッセイ基礎研究所の上野剛志主席エコノミストは、来年の政策金利パス(経路)における重要なポイントは政権との間合いだと指摘。「リフレ派との強いつながりがうかがわれる高市政権がどこまで、どのペースでの利上げを許容するかが注目点」とみる。この点に関しては為替レートの推移も影響してくるとの見方を示した。
(最終段落にエコノミストコメントを追加して更新しました。更新前の記事は第1段落の政権名を訂正済みです)
--取材協力:伊藤純夫.
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