(ブルームバーグ):米半導体大手インテルは、人工知能(AI)半導体を手がける新興企業サンバノバ・システムズを債務を含めて約16億ドル(約2500億円)で買収する交渉を進めている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
関係者によれば、米カリフォルニア州パロアルトに拠点を置くサンバノバの買収合意は早ければ来年1月にまとまる可能性がある。非公開情報だとして関係者は匿名を条件に語った。
交渉は進展しているものの、条件や時期は変更される可能性があるという。関係者によると、サンバノバは他の投資家候補とも条件書(タームシート)を交わしており、別の道を選択する可能性もある。
インテルとサンバノバはいずれもコメントを控えた。
サンバノバは2017年にスタンフォード大学の教授らが設立した企業で、エヌビディアの製品に対抗する狙いでカスタムAI半導体の開発を手がけている。
インテルのリップブー・タン最高経営責任者(CEO)はサンバノバの会長を務めており、自身のベンチャーキャピタル(VC)企業ウォルデン・インターナショナルが同社の創業期から出資している。
今回の買収が16億ドルで成立した場合、インテルは長年目指してきたAI製品ライン拡充の基盤を割安なコストで獲得することになる。サンバノバは21年にソフトバンクグループの「ビジョン・ファンド2」主導の資金調達ラウンド(6億7600万ドル規模)で、企業価値が50億ドルと評価されていた。
原題:Intel Is Said to Near $1.6 Billion Deal for Chip Firm SambaNova(抜粋)
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--取材協力:Dina Bass.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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