(ブルームバーグ):プライベートエクイティー(PE、未公開株)ファンドのロングリーチグループが、傘下で「カフェ・ベローチェ」や「珈琲館」などの飲食チェーンを経営するシーユナイテッド(東京都港区)を売却する方向で検討していることが10日、分かった。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
関係者によると、投資ファンドや事業会社など複数の候補が買収に関心を示している。ロングリーチはすでに財務アドバイザーを選定し、入札手続きに入った。売却額は300億-400億円程度になるとみている。
ロングリーチの広報担当者はコメントを控えるとしている。
国内の外食産業は、新型コロナウイルス禍から回復し、訪日客需要などを背景に拡大基調にある。日本フードサービス協会の外食産業市場動向調査によると、2024年の売上高は、客単価の上昇などにより前年比で8.4%増と3年連続で増加した。
こうした中、外食業界では一段の成長を狙った企業の合併・買収(M&A)案件なども出てきている。香港の投資ファンド、アフィニティ・エクイティ・パートナーズは11月、バーガーキングの日本事業を米ゴールドマン・サックスに売却すると発表した。
シーユナイテッドは21年、シャノアールと珈琲館が合併して誕生したカフェチェーン。22年にはサッポロホールディングスから「カフェ・ド・クリエ」の運営会社を買収した。シーユナイテッドのウェブサイトによると、傘下ブランドの合計店舗数(24年12月)は全国で計約560店舗。社員数(25年1月)は868人となっている。
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