(ブルームバーグ):ソニーフィナンシャルグループ(FG)傘下のソニー生命保険は資金運用手段として今年度中に、オルタナティブ(代替)投資を開始する。同社の高橋薫社長が1日、FGの投資家向け説明会で明らかにした。500億円から段階的に規模を拡大していく方針だ。
資料によると、オルタナティブにはプライベートエクイティー、プライベート・デット、インフラ、不動産などが含まれる。高橋氏は「将来的には新しい運用資産のノウハウを社内に取り込み、自社運用と外部委託を組み合わせて収益拡大を図っていきたい」と述べた。
ソニー生命は過去のマイナス金利環境下で超長期債の購入を進めてきたが、近年の金利上昇を受けて保険債務に対して債券の保有金額が大きい状況となり、規制上のネガティブ要因となっていた。債券売却を進めるとともにデリバティブ取引の活用などに取り組んでいる。
高橋氏は「財務の健全性を最優先に、財務基盤の強化に取り組んできた」と説明。その上で、「まだ道半ばだが、収益機会の拡大にも挑戦していく」と話した。
また運用体制について、「まだまだ十分ではない」とし、海外運用会社との合弁などより先に「外部委託をスタートし、インハウスでノウハウや知見を貯める」などと述べた。
ソニーFGの早川禎彦執行役・最高財務責任者(CFO)は、同社の財務健全性指標に関して、「ソニー生命の金利感応度の高さが課題だ」との認識を示した。
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