シンガポール政府投資公社(GIC)は現在入居している東京駅近くのオフィスビル「パシフィックセンチュリープレイス丸の内」から「新丸の内ビルディング」に移転する。事情に詳しい複数の関係者が28日、明らかにした。

関係者によると、GICは新丸ビルに2026年1月上旬の移転を予定している。三菱地所が所有する新丸ビルは、東京駅と皇居の間に立地する38階建ての複合オフィスビルで、都内で最も賃料水準が高い。

新丸内ビルには、米カーライル・グループやSMBC日興証券、ニューバーガー・バーマン・グループなどの金融機関もオフィスを構えている。

GICの広報担当者は新丸ビルへのオフィス移転を確認し、移転によりオフィスの広さが2倍以上に拡大すると述べた。三菱地所からのコメントは得られていない。

GICは近年、コーポレートガバナンス(企業統治)改革とインフレ進行により、日本市場が魅力的になったことから投資への強い関心を示している。それでも、GICのポートフォリオ全体に占める日本の比率は19年の12%から24年3月末時点で4%に低下した。最新の報告書では同比率を開示していない。

GICの最高投資責任者(CIO)であるブライアン・ヤオ氏は昨年のブルームバーグとのインタビューで、日本関連案件を扱う40人のチームを拡大する計画であり、取り組む案件数の増加を見込んでいると述べた。

--取材協力:David Ramli.

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.