(ブルームバーグ):財務省が28日に実施した2年利付国債入札は、投資家需要の強弱を反映する応札倍率が3.53倍で、過去12カ月平均(3.66倍)を下回った。市場ではやや弱めの結果との評価が出ている。
入札結果によると、応札倍率は前回(4.35倍)から低下した。最低落札価格も100円00銭と市場予想(100円00銭5厘)を下回った。小さいほど入札の好調を示すテール(落札価格の最低と平均の差)は1銭2厘と前回(2厘)から拡大した。
SMBC日興証券の田未来シニア金利ストラテジストは、財務省が2年債を増発することへの警戒感から、入札は「やや弱め」だったと指摘した。
政府は28日に総合経済対策の裏付けとなる2025年度の補正予算案を閣議決定し、それに伴い財務省は国債発行計画の見直しを行う。割引短期国債のほか、2年債と5年債が増発されるとの報道が出ていた。
財務省が27日に開いた国債投資家懇談会、国債市場特別参加者(プライマリーディーラー、PD)会合でも、参加者から来年度の国債発行計画を巡り短中期・長期債には増額余地があるとの意見が表明された。
今回の入札はまた、日本銀行の審議委員による情報発信で12月の金融政策決定会合での利上げ観測が高まりつつある中で行われた。小枝淳子委員は20日の講演で、金利の正常化に向けて経済・物価の改善に応じた利上げが必要との見解を示した。増一行委員は次回の利上げ時期について「距離感としては近いところにいる」と述べたと、日本経済新聞が22日付電子版で報じた。
早期利上げ観測を背景に、金融政策変更の影響を大きく受ける中期債には売り圧力がかかり、新発2年債利回りは今週、0.975%と08年以来の高水準を付けた。
一方、野口旭審議委員は27日の講演で、政策調整が必要との立場は変わらないとの考えを示しつつ、今後の利上げについて慎重に行うべきだと主張した。
12月1日には植田和男総裁の発言機会を控える。財政政策を巡る警戒感もくすぶる中、金融正常化に向けた利上げのタイミングを見極める時間帯が続きそうだ。
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