中国国家発展改革委員会(発改委)が、急成長するヒューマノイド(ヒト型)ロボット分野でバブルが形成されるリスクに警鐘を鳴らした。当局がこの分野に懸念を示すのは異例だ。

発改委の李超報道官は27日、北京での記者会見で、「フロンティア産業は長年、成長ペースとバブル形成リスクのバランスを取ることに苦慮してきたが、ヒト型ロボット分野も同様の課題に直面している」と述べた。

李氏によると、中国ではヒト型ロボットメーカーが150社以上あり、その数は増加傾向にある。「高度に類似した」モデルが市場に大量にあふれ、研究開発の余地を奪う事態を避ける必要があるとした。

政府はヒト型ロボットを今後の経済成長をけん引する主要分野と位置づけているものの、こうした警戒の呼び掛けは、資金が過剰に流入する状況への不安を反映している。

ヒト型ロボットは、中国共産党が2030年までの5カ年計画の草案策定指針で、将来の新たな成長エンジンと言及した6分野の1つ。

注目の高まりが投資家の関心を呼び込んでいる。中国のヒト型ロボット関連株に連動する指数は今年約26%上昇している。

李氏によると、当局は公正な競争環境整備に向け、市場参入・退出の仕組み作りを加速させる。重点分野には、基幹技術の研究開発加速や、訓練・試験用インフラの構築支援も盛り込むという。

また、実生活へのヒト型ロボット応用を迅速に進めるため、全国で技術や産業資源の統合・共有を促す方針だ。

原題:China Warns of Bubble Risk in Booming Humanoid Robotics Industry(抜粋)

--取材協力:Jessica Sui.

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